コンテンツマーケティングは現在、多くの企業のマーケティング手法として利用されるものとなりました。コンテンツマーケティングにまだ着手していないBtoB企業には、今後実施してみたいと考えている場合も多いと思います。
また、現状のWebマーケティングではなかなか結果が出ずに別の新しい手法を取り入れたいと考えていることもあるのではないでしょうか。そういった場合でも、コンテンツマーケティングが有力な手法となり得るかもしれません。
ただしコンテンツマーケティングには、失敗例が多いのも事実です。それでもBtoB企業はぜひコンテンツマーケティングに取り組むべきでしょう。今回はコンテンツマーケティングについて活かせる手法を詳しく解説します。
目次
コンテンツマーケティングとは顧客獲得の手法
コンテンツマーケティングとは、ビジネスにおいて見込み客や既存の顧客の興味、関心を引くためにコンテンツとして記事やeBook、メールマガジンやネット動画などを提供していくマーケティング手法です。
見込客や既存顧客が求めるニーズの情報提供をすることで商品やサービスについて認知を拡大し、理解を深めてもらいます。最終的にリード獲得や顧客となってもらうことを目標とします。
コンテンツマーケティングが注目されるようになったのは、多くの情報が溢れて顧客が自分で情報を集めて選別する時代に入ったことが理由とされています。起源としてはアメリカから始まり、徐々に日本にも浸透しているコンテンツマーケティングには、これまでのセールスと違うものとして顧客のほうから「見つけてもらう」観点におけるのマーケティング手法です。
コンテンツマーケティングにおいて最も重要なことは、いかにして興味関心を掴ませるな質の高いコンテンツを用意できるかです。何をおいても全てはコンテンツ前提なのです。
BtoB企業のコンテンツマーケティングのポイント4つ
BtoB企業がコンテンツマーケティングを成功させるためには、以下の4つの手法を理解しておく必要があります。この4つのポイントを把握しておかないと失敗例につながってしまいます。それぞれのポイントを押さえましょう。
SEO対策による上位表示をすること
まずひとつ目のポイントとして、見込客にとって有益な情報が掲載されているページをGoogleなどの検索エンジンにおける検索上位に表示させることです。つまり、SEO対策を重視することです。
コンテンツマーケティングにおいて、最も重要なのは質の高いコンテンツを提供し続けることです。マーケティングではトレンドに上がっているようなリードから問い合わせ獲得することを注力するのが一般的ですが、コンテンツマーケティングでは異なります。
潜在的な見込客となるため、Webでユーザーが目にする機会を増やして多くの情報提供をしていくことは必要ですが、潜在的な見込客に対するアプローチにコストをかけて広告出すことは効果的ではありません。そのため、コンテンツマーケティングではリードの獲得ではSEO対策を活かして低コストに抑えて行う必要があります。SEO対策はコンテンツマーケティングにおいてとても重要な手法となります。
質の高いコンテンツをつくる
コンテンツマーケティングではコンテンツ自体が重要ではあるものの、ただ大量生産すればいいというわけではなく、「質の高い」コンテンツで生産することがコンテンツマーケティングの成功条件です。
見込客が必要としている情報にフォーカスすることで質の高いコンテンツを作ることができます。見込客は検索エンジンで疑問を解決するために、さまざまなキーワードを入力して検索します。検索で表示されたページでニーズが満たされるのは「疑問を解決できるような信頼性の高いコンテンツ」ページです。
質の高いコンテンツはエビデンスとしても使用されます。そのため、質の高いコンテンツを提供することも「網羅性と権威性を持ち合わせている企業」として見込み客に認識を持ってもらえる効果があります。
オファーを魅力的にする
サイトアクセス数が増えても、肝心のリードが獲得できていなければコンテンツマーケティングが成功するとはいえません。コンテンツマーケティングをおこなうとすると記事コンテンツやサイト構築に注力しがちとなります。
大事なのはサイトに訪れてくれたアクティブユーザーを、いかにしてリードとして蓄積できるかとなります。リード獲得のために重要な役割を担うのが「オファー」です。BtoB企業のオファーとしては、ダウンロード資料やセミナー動画などがあります。
オファーが魅力的でなければ、ただサイト上の記事コンテンツを読むだけで見込客は離脱してしまいます。オファーは質も量も両方大事でテーマを豊富にして網羅的に取り揃えることがポイントです。
サイト離脱を前提としたマーケティングをする
見込客がWebサイトの記事コンテンツを閲覧したあと記事だけ見て離脱するユーザーが80%以上を占めることは多くのサイトで起こります。ほとんどの検索ユーザーは他のページやコンテンツを見るこなく離脱します。サイトに訪問したユーザーの多くは閲覧目的を満たすために来ています。サイトを回遊させることは容易ではありません。
重要なのは離脱したあとの見込客に対してどんなマーケティングをしていくかということです。離脱後のマーケティング手法として、リマーケティングやメールマーケティングがあります。リマーケティングでは「この記事を見たユーザーには、この広告を出す」などの細かいセグメントと、情報提供の方法を工夫します。また、質の良いオファーを数多く提供してリードを獲得し、メールマーケティングで接点を持たせることも重要です。
BtoB企業がコンテンツマーケティングを要する理由
コンテンツマーケティングはBtoB企業において失敗例が多い現状があるものの、BtoB企業のマーケティング支援を行ってきた経験をもとに、コンテンツマーケティングにはぜひ取り組むべきだと考えます。
BtoB企業はコンテンツマーケティングをしないとほとんどリーチできない
取引実績がある企業以外では、紹介やネット検索、DMなどで知った企業が売り手に選ばれるように感じますが、実際は広告宣伝を受けた企業よりも課題解決を助けてくれた企業のほうが優先されます。
これらは闇雲にSEO対策やリスティング広告、DM、テレアポに注力するだけでは、見込客には選んでもらえないことを表しています。
特にBtoB企業の購買プロセスには、複数の人間が関係して期間も長いです。業者選定の本命企業になるためには自社にとって本当に有益な企業なのかどうかを判断されるのです。コンテンツマーケティングをしないと、ほとんど見込客にリーチできないと言えます。
失敗例とされるBtoB企業のコンテンツマーケティング
BtoB企業のマーケティング戦略においては成功例ばかりではなく、失敗例も多いという事実があります。
例えば、BtoB向け商品を販売している企業であれば、その商品を使って会社の社員がその商品についての最新情報やノウハウが知りたいという考えでGoogle検索エンジンで検索をしたとします。
すると、そこで検索結果で出てきた目当ての商品についての最新情報や詳細情報がどこよりも多くわかりやすく高品質のコンテンツが提供されていれば、自社に興味を持ってもらえますし、信頼関係を形成できることにもつながります。
そのようなプロセスから見込客となったユーザーに対して資料ダウンロードやメールマガジンなどを通してさらにアプローチを継続的にした結果、見込客が商品の購入を検討する機会があった際に有力な購買先の候補企業として見てもらえます。
これら一連の流れが実現するような場合、コンテンツマーケティングは成功しているといっても良いでしょう。
しかし、前述で述べた通り多くの企業が以下の理由で失敗をすることがあります。
失敗例1:アクセスは増えたがリードが獲得できない
BtoB企業がコンテンツマーケティングをおこなうときに、アクセス数は増えてもリードが獲得できないという問題があります。見込客が検索を通して自分のWebサイトに頻繁にアクセスしてくれてはいるもののリード情報が獲得できないというものです。
本来、資料ダウンロードのときに個人情報の入力やメールマガジンの登録を通じてリード情報を獲得します。しかし、リード情報を獲得する仕組みを作っていなかったり、作ってはいても情報を得ようとする見込客が少ないという理由で失敗してしまいます。
失敗例2:リードは獲得できたが営業につながらない
資料ダウンロード数などが増えてリードが獲得できたものの、なかなか営業の話につながらないことがあります。
原因としてリード情報を有効活用できていない、もしくは、見込客が情報を閲覧しているものの、あまり魅力的に感じていないことが考えられます。
失敗例3:成果が出ずコンテンツの更新が続かない
コンテンツマーケティングは、いかに継続して有益な情報を提供していくかがポイントになります。しかし、コンテンツマーケティングは、直接の問い合わせにつながることがないため、成果が見えにくいところがあります。さらに先行きがすぐに見えず、次なる計画をするのにも決断できず、予算が縮小していき、コンテンツ更新が滞ってしまうといったケースは多くあります。
積極的にコンテンツマーケティングを進めることに意味がある
BtoB企業にとってコンテンツマーケティングは失敗例こそある手法ではあるものの、ビジネスで成果を出すために積極的に取り組むべきです。積極的にコンテンツマーケティングをすることで見込客が業者を選ぶときの本命企業にしてもらえる機会が生まれる可能性が高まります。
今回ご紹介した4つの手法と失敗例について要点を押さえて、コンテンツマーケティングによるビジネスの成功へとつなげましょう。
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