CMSをWebサイトに導入する5つのメリットと3つのデメリットを解説

サイト作成

2020年現在、WordPressをはじめとしたCMSを利用していないWebサイトの方が少ないといえるほど、CMSは広く利用されています。

しかし、実はCMSを利用していないサイトにCMSを導入する際にはメリットだけではなくデメリットも存在します。

そこで導入前に一度よくCMSについての知識を深め、どのようなサイト構築が自分に適しているのか認識する必要があります。

今回はそんなSMSのメリット・デメリットや導入前に知っておきたいポイントなどについて紹介していきます。

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CMSを導入するメリット

CMSを導入することで得られるメリットは非常にたくさんあります。ここでは代表的なCMSを導入するメリットをいくつか紹介します。

Webサイトの運用・管理が簡単になる

まず、Webサイトの運用・管理が簡単になる点が挙げられ、CMSの導入メリットの中でもっとも代表的なものといえます。

先ほどもご紹介したように、CMSを利用せずにWebサイトの運用・管理をする場合サイトの基本的な設計のあとHTML、CSS、場合によってはJavaScript(JQuery)を用いてWebサイトを構築していかなければいけません。

さらに、Webサイトの作成が終わったあとはそのサイトの運用と管理をしていかなければなりません。

その際にはより専門的なWebに関する知識、またはその知識を有する人材が必要になります。

しかし、CMSを導入することで以上のような専門知識も、その知識を有する人材にかけるコストも必要なくなります。

複数人、もしくは担当者1人がサイトを運用する企業サイトの場合、教育や引き継ぎのリソースを大幅に少なくできますので、そのメリットは非常に大きいといえるでしょう。

専門知識がなくても複数人での管理・運用が可能になる

従来のwebサイトの場合

従来のWebサイトの運営は、1人ですべての業務をおこなうのが一般的でした。

Webサイトの管理や運用、デザインの変更やコンテンツの追加などの作業は1人でおこなうにはなかなか大変な作業です。

しかし、CMSを導入することでWebサイトの管理や運用に必要な各作業を完全に分業化することができるため、これまでよりも大幅に各作業を効率化させることができるようになりました。

統一感が出る

CMSを導入すると、デザインを0から設計する機会はあまり多くなく、ほとんどの場合はデザインテンプレート(テーマ)を使用するため、Webサイト全体にデザインの統一感を出せます。

デザインを統一したWebサイトはユーザビリティー(Webサイトを利用するユーザーにとっての使いやすさ)に優れているため、Webサイトを使ったビジネスなどを展開していく際に非常に効果的です。

さらに、あらかじめ用意されたデザインテンプレートを利用することで、デザイン設計の際の時間やコストを大幅に削減でき、サイト構築の効率化を図ることができます。

デザイン・機能の変更(リニューアル)が容易になる

CMSを導入することでデザインに統一感を出せるだけでなく、Webサイトのデザインの変更や機能の変更(サイトリニューアル)も簡単におこなえるようになります。

デザインの変更は、あらかじめ用意されたデザインテンプレートを変更するだけで簡単にデザインを変更できます。

さらに、CMSの中でもソースコードが一般に公開されているオープンソース型のCMSでは、多くのプログラマーが開発したプラグインが非常に豊富なため、機能の追加や変更を手軽におこなうことができます。

長期的にはSEO対策としての効果が期待できる

CMSはあらかじめサイト内の構造やページの作り、設計があらかじめ決められているので、長期的なSEO対策の効果が期待できます。

もちろん、CMSを導入したら必ずSEO対策の効果が得られるわけではありませんが、SEOに強いサイト構造やページの作りをしているCMSを導入すれば長期的なSEO対策の効果が期待できます。

しかし、裏を返せば適切な構造やページ設計がされていないCMSのデザインテンプレートを利用するとSEOに悪影響を及ぼすということになります。

CMSやデザインテンプレートを選ぶ際には、構造や設計などの細かい部分まで精査するようにしましょう。

また、CMSを導入してサイトを更新しやすい状態にしておくことで、情報を気軽に最新にできるようになりますので、そういった面でもSEOに効果があるといえます。

CMSを導入するデメリット

CMSの導入には、メリットだけではなくいくつかのデメリットがあるので、それらについて理解しておく必要があります。続いては、CMSを導入するデメリットについて説明します。

導入コストがかかる

コスト

CMSを導入することで従来のようなHTMLやCSSなどをはじめとするさまざまなWebサイトの構築から管理、維持、更新に関する専門的な知識や技術は不要になりますが、その分CMSでのサイトの制作にはコストがかかってしまいます。

また、CMSは基本的に複数人による開発が基本となりCMS導入コストのおよそ8割近くが人件費ともいわれています。

CMSの構築のプロジェクトメンバーはどのような技術者を参加させるかで、人件費に上下の幅があります。

具体的には、まず上級のシステムエンジニアの場合1人当たり100万円から160万円ほどかかります。

初級~中級のシステムエンジニアの場合、60万円から100万円ほどで、大手企業所属のプログラマーの場合だと50万円から100万円ほどかかります。

個人事業主、最近ではフリーランスエンジニアなんて呼ばれたりしているエンジニアの場合40万円から60万円ほどで、最後に外国籍のプログラマーを参加させた場合30万円から40万円ほどかかります。

もちろん業務の効率化を考えた場合、長期的には多くのメリットがありますが、できるだけ初期費用を抑えたい場合などはCMSの導入は慎重に検討した方が良いかもしれません。

機能や操作を1から覚えなければいけない

CMSを導入することで、冒頭にも説明したようなさまざまなWebサイトの構築から更新までの専門的な知識が不要になることは間違いありません。

しかしそうはいっても、CMSも一つのシステムであることには変わりはありません。

したがって、基本的な操作やCMSの機能に関する知識を1から習得する必要があります。

もちろん、CMSを導入していないWebサイトやコンテンツの構築・運用の専門技術と比べると、難しい操作や必要な知識は非常に少なく済みます。

事実、記事の更新だけであれば見出しの付け方や基本となる文字装飾の仕方がわかっていれば、特に新しい知識は必要ありません。

しかし、デザインテンプレートの変更やプラグインの活用などをおこなう際は、さらに踏み込んだ知識が必要になるため少し難易度が上がってしまいます。

CMSの脆弱性を狙われる可能性がある

CMSは、サイバー攻撃の標的になりやすいシステムです。

もちろんすべてのCMSがそうであるというわけではありませんが、CMSは導入する側の利用しやすさを優先しているため、セキュリティ面の管理体制が甘くなっていることがあるのも事実です。

オープンソースのCMSでは、個人でセキュリティの対策をおこなわなければいけないケースがあります。

そのため、個人運営のCMSを導入したWebサイトなどはきちんとしたセキュリティ対策がおこなわれていない場合もあります。

サイトの安全性を高め、サイトとユーザーを守るためには、CMSを導入すると同時に十分なセキュリティ対策をおこなうようにしましょう。

具体的なセキュリティを高める方法としては、セキュリティソフトの導入や、常にシステムを最新バージョンにアップデートしておくなどが挙げられます。

またCMSの脆弱性をカバーしてくれるWAF(Web Application Firewall)を導入するのも効果的です。

CMSを導入する際のポイント・注意点

最後に、CMSを導入する際のポイントや注意すべき点について解説します。

必要な機能の整理

まずは、これからWebサイトの構築をおこなうにあったて、どのような機能が必要になるかを整理しておくことが大切です。

基本的に、CMSの機能は用途ごとにパッケージングされていることが多く、あとからそのパッケージングに独自で機能を追加したい場合は、プラグインなどを利用して機能を追加することになります。

しかしCMSによっては、プラグインを活用する場合にある程度の専門知識、技術が必要なことがあります。

それゆえに、機能の変更や追加をおこなった結果、有料のプラグインの費用や実際にプラグインをおこなう人材の人件費など、計算していなかったコストが重なってしまう恐れもあります。

なので、あらかじめどのような機能が必要になるのか、どんな機能が不要かなど、サイトに必要な機能を整頓しておくことで、スムーズなCMSの導入・スマートな運用ができます。

具体的に、そして大まかに機能を分けてみると、以下の3つに分けることができます。

  • コンテンツ作成・編集などブログサイトによく見られる機能
  • SNSなどによく用いられるユーザー管理機能
  • SEO対策などに関連した、マーケティング機能

これらの機能を細かく掘り深めていくことで、サイト全体で必要な機能を絞っていけます。

サイトごとに適したCMSを選定する

次に、サイトごとに適したCMSを選ぶようにしましょう。

CMSはメジャーなものから非常にマイナーなものまで数多くの種類があります。

しかし、導入するCMSはなんでもいいというわけではなく、そのサイトの構成や規模ごとに適切なCMSを選ぶ必要があります。

Webサイトの設計時点で、必要な機能やサイトの規模、ページの設計など細かいところまで決定しておかなければ、WebサイトとCMSが合わないことによるページの不具合や、ユーザビリティーの低下を招くようなトラブルが起こりかねません。

具体的には、ユーザー管理の機能を持ったCMSをものすごく小規模なWebサイトの構築に用いてしまうと、そのCMSが持つデータベースどころかその機能自体が不要になる可能性が非常に高くなります。

もちろん、既存サイトにCMSを導入する際には、先ほどもご紹介したようにコストが発生してしまうため、使用することがない機能にもリソースとコストがかかっているということになります。

CMSを導入する前にあらかじめ必要な機能と不要になりうる機能を洗い出しておき、その上でWebサーバーやシステム自体を管理する管理人の知識・技術に応じてCMSを選ぶことも大切になります。

より高セキュアな環境にする

CMSを導入する際には十分なセキュリティ対策を講じる必要があります。

先ほども説明しましたが、CMSのセキュリティは基本的に個人でおこなわなければいけません。

CMS特有の脆弱性は悪意ある第三者からの攻撃を受けやすく、万が一攻撃を受けて機能を止めてしまえば、そのしわ寄せはさまざまなところに広がってしまいます。

そのため、CMSを導入する際には、より高セキュアな環境にし、さらに定期的なセキュリティアップデートもおこなわなければなりません。

特にオープンソース型のCMSをインストールして使う場合、更新時にはセキュリティホールに対応する必要があり、一定の専門的なITスキルや知識が求められることがあります。

そのような手間をかけることが困難、またはそのようなスキルや知識、経験を持ち合わせた技術者がいない場合は、有償でそれらの管理まですべて請け負ってくれるクラウド型のCMSを活用するのがおすすめです。

サーバー環境の整備も必須

サーバー環境の整備

CMSの導入の目的は、多くの場合でよりよいサイトに仕上げて多くのアクセスを集めることのため、サーバー環境も同時に整備しておく必要があります。

サーバー環境を整備しておかなければ、思いがけず多くのアクセスがCMSを導入して構築されたサイトにアクセスした時、サーバーがオーバーヒートしてしまう恐れがあります。

サーバーがパンクしなくとも、サーバー環境が整備されていないとアクセスが集中した時にページの表示が遅くなったり表示が重くなってしまうこともあります。

サーバー環境は、運用するWebサイトの規模に応じて整備しておかなければなりません。

サーバー周りの知識やその知識を有する人材がすぐに整わない場合、ユーザーがサーバーや専用のソフトウェアを持たなくてもインターネットを通じてCMSの導入ができるクラウド型のCMSやサーバーの管理までおこなってくれる上位プランのサーバーを活用することをおすすめします。

自社に知識・リソースがない時は無理せず外注化するのがおすすめ

最後に、自社にCMSに関する知識やリソースがない場合、無理して人材を育成や採用するのではなく、外部発注するのがおすすめです。

いくら業務効率化できるとはいえ、CMSに関する知識やリソースを取り込むのはコストや時間がかかります。

そんな時は無理をせず、CMSに関する深い知識や経験のある人材に外注するのが安心で、最終的なコストも圧縮できます。

また、上記でも解説しましたがどんな人材を雇うかによってCMSの導入コストはかなり上下します。

例えば上級のシステムエンジニアをプロジェクトに参加させた場合、セキュリティなどもかなり安心はできますが、一方でかなりの人件費がかかってしまいます。

逆に、外国籍のプログラマーをプロジェクトに参加させればCMSの導入コストは抑えられるかもしれませんが、言葉や文化などの壁を乗り越えるのは非常に良い難しいといえるでしょう。

フリーランスのエンジニア(プログラマー)を雇った場合でも技術や知識が必ずしも豊富で安心できるわけではありませんので、プロジェクトに参加してもらうメンバーの選定は慎重におこなうのが賢いといえます。

プロジェクトメンバーが選定できない場合は、導入業務をまるごと制作会社などに外注するのも一つの手です。

取材記事代行屋取材記事代行屋

まとめ

CMSは非常に便利で簡単にWebサイトの構築・運用が可能です。

しかし、一方で一部の操作には少し踏み込んだ知識が必要なことや、セキュリティの脆弱性が狙われやすいこと、運用するサイトの規模に応じてサーバー環境を整備しておかないといけないなど、CMSを導入するにはあらかじめ知っておくべきことがあります。

それらをすべて知り、外注化なども検討しながらCMSを導入するのが効果的で合理的といえるでしょう。

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