文字起こしの音声つき練習問題で腕試し!おすすめ練習方法も解説

文字起こしの音声つき練習問題で腕試し!おすすめ練習方法も解説

文字起こしとは、インタビューなどの録音された音声データを聞き取り、文字にする仕事です。テープ起こしともいわれます。

 

実際に、音声を聞いて文字に起こす練習をしてみたいです。

かしこまりました。

今回は、音声つきの練習問題をご紹介します。

 

音声つきの問題演習をしながら、文字起こしに役立つ知識を覚えていきましょう。

また、おすすめの練習方法もご紹介いたします。

文字起こしを体験

文字起こしに必要なスキルと知識

 

文字起こしをするためには、次の2つが必要です。

 

  • 音声を聞き取るスキル
  • 文章作成の知識

 

まずは、文字起こしがどのようなものか、体験してみてください。

 

聞き取り体験

【音声データ:例題1】

 

【文章データ:例題1】

はい、まず、お手元の資料をご確認ください。

こちらが、各関係各位の方々にご覧になっていただく資料です。

 

「各関係各位の方々」をすんなり聞き取って文字にできるでしょうか?

「音声を文字にするだけだから簡単」と思っていた方は、意外と難しいことに驚かれるのではないでしょうか。

 

表記を体験

また、聞き取った言葉は、そのまま文字にすればいいというものではありません。

仕様や一般的なルールに従った表記をします。

例文で確認してみましょう。

 

【例文:表記ルール】

音声: ごかくにんください。

↓ 文字起こし

✕ 間違い例: ご確認下さい。

◯ 正しい例: ご確認ください。

 

よくある間違いとして、「ご確認下さい」があります。

 

「ください」は、「お手紙を下さい」や「ご褒美を下さる」のように「くれ」の丁寧表現の場合には漢字を使います。

しかし、「〇〇(して)ください」のように、補助動詞として使う場合には、ひらがなを使います。[注1]

 

つまり、例文であれば、「ご確認ください」が正解です。

ほかにも、「ご検討ください」「ご注意ください」もひらがなを使います。

 

[注1]参考文献:共同通信社「記者ハンドブック第13版」

 

文字起こしの練習問題

文字起こしの音声つき練習問題をやってみよう

それでは実際に、音声つきの文字起こしの練習問題に挑戦していきましょう。

正解の説明をしながら、必要な知識も解説いたします。ぜひ、お役立てください。

 

【練習1】 聞き取り

文字起こしでは、聞き取りを間違えないことが肝心です。

わかります。

大量の音声を聞いてタイピングしていると、「まさか」という間違いもあります。

 

練習問題で、聞き取り間違いの例を確認してみましょう。

 

問題1

音声を聞き、間違いを見つけてみましょう。

【問題1: 音声】

 

【問題1】

次の文の間違いを探し、正しい語句に直しましょう。

この映画、最近注目されている物件があった跡地です。

 

間違いは2つあります。

正解を確認しましょう。

 

【問題1:正解】

このAが、最近注目されている物件があった土地です。

 

間違いは2つありました。

  • 映画→Aが
  • 跡地→土地

 

「映画」ではなく、「Aが」です。

「あー、土地が」と発話されている部分は、「跡地が」ではなく、「土地が」です。

意味を考えながら聞き取ることで、ミスを防げます。

 

問題2

音声を聞き、間違いを見つけてみましょう。

【問題2:音声】

 

【問題2】

次の文の間違いを探し、正しい語句に直しましょう。

最近、虚無僧の若者が増えています。そこで、新しい景色が必要だと思いました

 

間違いは2つあります。

正解を確認しましょう。

 

【問題2:正答】

最近、コミュ障の若者が増えています。そこで、新しい形式が必要だと思いました。

 

間違いは2つありました。

  • 虚無僧→コミュ障
  • 景色→形式

 

「まさか、こんな間違いはしない」と思われるかもしれません。しかし、実際の文字起こしでは、長時間の音声を聞きながらどんどんタイピングしていくため、思わぬ間違いをしてしまうものです。

文脈を考えながら、不自然にならないように文字起こしをしましょう。

 

【練習2】 言葉の知識

正しく聞き取って文字に起こすためには、言葉の知識も必要です。

問題で確認してみましょう。

 

問題3

音声を聞き、間違いを見つけてみましょう。

【問題3:音声】

 

【問題3】

次の文の間違いを探し、正しい語句に直しましょう。

社の存亡の危機とはいえ、帝国に帰ろうと決めました。

 

間違いは2つあります。

確認してみましょう。

 

【問題3:正答】

社の存亡の機とはいえ、定刻に帰ろうと決めました。

 

間違いは2つありました。

  • 存亡の危機→存亡の機
  • 帝国→定刻

 

「存亡の危機」は、正しくは「存亡の機」です。

「存亡の危機」は、間違って広まってしまった言い方なのです。

しかし、文化庁の調査では、約8割の人が「存亡の危機」を使ってしまっているというデータもあります。[注2]

文字起こしを間違えないためにも、言葉の正しい知識が必要です。

 

[注2]文化庁/平成28年度「国語に関する世論調査」の結果の概要/pdf

 

【練習3】 表記

文字起こし原稿は、仕様に沿った表記、あるいは一般的な表記ルールに沿った表記で作成します。

問題で確認してみましょう。

 

問題4

音声を聞き、間違いを見つけてみましょう。

【問題4:音声】

 

【問題4】

次の文の間違いを探し、正しい語句に直しましょう。

こんにちわ。この度は、何卒宜しくお願い致します。

 

上記の文章は、表記の間違いが5つもあります。

確認してみましょう。

 

【問題4:正答】

こんにちはこのたびは、なにとぞよろしくお願いいたします

 

短い文章のなかに、間違いはなんと5つもありました。

  • こんにちわ →こんにちは
  • この度は → このたびは
  • 何卒 →   なにとぞ
  • 宜しく →  よろしく
  • 致します → いたします

 

間違いの例文では、音声はそのまま文字にされてはいます。しかし、表記の間違いが5つあるのです。

これらの表記の指針となるのは、内閣府の常用漢字表などです。[注3]

表記については、常用漢字表をベースに編纂されているテキストを手元に置き、確認しながら練習するとよいでしょう。

次の一冊があると安心です。

  • 共同通信社「記者ハンドブック」

ただし、クライアント様により、独自の表記ルールが設定されていることもあります。仕事の際には、仕様に従って表記しましょう。

 

[注3]文化庁/常用漢字表(平成22年内閣告示第2号/pdf

 

【練習4】話し言葉

話し言葉とは、「着られる」を「着れる」と発音する「ら抜き言葉」など、言いやすく変化した言葉を指します。

会話のなかでは、話し言葉がよく使われますが、それらは書き言葉として正しい言葉とは認識されていません。

文字起こし(ケバ取り・整文)では、話し言葉を修正する作業も行います。

練習問題で確認してみましょう。

 

問題5

不要語を削除し、話し言葉を修正し、読みやすい文章に整える練習をしましょう。

 

【問題5】

次の音声の不要語を削除し、音が変化した部分を本来の言い方に直し、語順を1箇所入れ替えましょう。

 

音声:えーっと、なんだっけ。そうそう。カンボジアにいけばみれるとおもったですよ、いせきを。

 

まず、正解を確認しましょう。

 

【問題5:正解】

カンボジアに行けば、遺跡を見られると思ったんですよ。

 

正解のために行う作業は3つです。

  • 不要語を削除(ケバ取り):「えーっと」「なんだっけ」「そうそう」を削除
  • ら抜き言葉を修正    :「みれる」→「見られる」に修正
  • 倒置法を通常の語順に修正:「遺跡」を文末から通常の目的語の位置に移動

 

「ケバ取り」「整文」という方法で文字起こしを行う場合、文章の知識も必要です。

 

文字起こしの練習方法

文字起こしの練習方法

 

それでは、文字起こしをレベルアップさせるための練習方法を次の3つの視点からご紹介いたします。

 

  1. タイピング
  2. 表記
  3. 聞き取り

 

熟練した文字起こしライターさんでも、文字起こしには音声の時間の5倍はかかるものです。

初心者の方では、音声の10〜15倍かかることもあります。

速く・正確に・仕様に沿って文字起こしを行えるよう、スキルを磨きましょう。

 

タイピングの練習方法

文字起こしをスピーディーに行うためには、タイピングのスキルも大切です。

短時間で正確に入力できるようになりましょう。

コツは5つあります。

 

【タイピングのコツ】

  1. タッチタイピング(手元を見ない)
  2. 正しいホームポジション
  3. 正しい指使い
  4. ローマ字入力
  5. きれいな姿勢

 

上記のコツを意識しながら、タイピング練習サイトなどを使って勉強するのがよいでしょう。

まずは、手元を見ないで文字を正確に入力する練習をし、その後、単語を打つ練習をし、弱点強化をしていきます。

 

記事ブログに、タイピングを速くするコツについて解説した記事もあります。こちらもご覧ください!↓

タイピングが速くなる5つのコツと練習方法

 

表記の練習方法

文字起こしでは表記の知識も必要です。

表記とは、ある言葉を、漢字・ひらがな・カタカナ、どれで書くか、また、どのような送り仮名をつけるか、そういう書き表わし方のことです。

一般的な表記のルールは、内閣告示による常用漢字表がベースとされています[注4]

文字起こしを仕事にするなら、次の2冊のどちらかをお手元に用意しておきましょう。

 

  • 共同通信社「記者ハンドブック」
  • 公益社団法人日本速記協会「新訂 標準用字用例辞典」

 

「記者ハンドブック」は新聞表記、「新訂 標準用事用例辞典」は速記表記です。

いずれも、常用漢字表がベースになっているため、大きく異なるわけではありません。

 

【新聞表記と速記表記】

新聞表記:新聞など出版物に適用される

速記表記:議会の会議録などに適用される

 

どちらを用意しようか迷う場合には、より一般的な「記者ハンドブック」を選択するとよいでしょう。

 

[注4]文化庁/内閣告示/常用漢字表/pdf

 

聞き取りの練習方法

音声を正しく聞き取る作業は、簡単ではありません。

聞き取りにくくなるのには次の要因が上げられます。

 

聞き取れない要因

【環境要因】

音声データの状態が悪い場合もある

【話者要因】

話者の話し方に聞き取りにくい特徴がある(強い方言、早口、声量が小さいなど)

【ライター要因】

ライターの語彙力・知識・事前調査・集中力の不足

 

文字起こしでは、どうしても聞き取れない部分には●などの記号処理をしますが、できるだけ、全ての言葉を正しく聞き取るよう努力しなければなりません。

そのためには、普段から聞き取りの練習をしましょう。

 

【聞き取りの練習方法】

  1. テキストを利用して、音声データを聞き取る
  2. 新聞・書籍を読む
  3. ニュースを視聴する

 

文字起こしをしていて、専門用語がわからないと、聞き取りが難しくなってしまいます。

「知らない言葉は聞き取れない」という定説もあります。

次に起こす音声データの分野については、資料を確認して勉強しておくと、よりスムーズに聞き取れます。

日頃から、新聞・ニュース・書籍などでさまざま分野の知識に触れ、語彙の引き出しを増やしておきましょう。

また、耳を慣らすため、ニュースを視聴したり、ラジオニュースで一語一語を正しく聞き取る練習をしてみるのもよいです。

 

記事ブログ内に、文字起こしのスピードアップの秘訣について解説した記事があります。こちらでも聞き取りのためにできることをご紹介しています。ぜひ、ご覧ください↓

文字起こしにかかる時間の目安は音声の5倍から!7つの秘訣でスピードアップ

 

無料で練習できるソフトはある?

文字起こしの練習ができる無料のソフトはありますか?

残念ながら、十分な練習ができる無料ソフトはまだないようです。

文字起こしの練習ができる無料のソフトがないかという声が聞かれますが、残念ながら、適当なものはまだないようです。

文字起こしを上達させる方法は、現在のところ、おもに次の4つです。

  • テキストを利用する
  • 講座を利用する
  • ニュースや書籍で知識の習得に励む
  • 実際に仕事をしながら研鑽を積む

 

できる練習をして、スキルを磨いていきましょう。

 

練習問題でスキルアップしよう

文字起こしの練習問題はいかがでしたか。

聞き取りのスキルと文章の知識の2つが重要なのがおわかりいただけたかと思います。

もっと挑戦されたい方は、公式テキストなどを活用してみるのもよいでしょう。

 

【参考文献】

文字起こし技能テスト制作部会「文字起こし技能テスト公式テキスト改訂版」株式会社エフスタイル

共同通信社「記者ハンドブック第13版」

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