修辞法(レトリック)とは?種類と使い方【例文つきで簡単解説】

修辞法(レトリック)とは?種類と使い方を例文つきで簡単解説

修辞法(しゅうじほう)とは、言葉を美しく巧みに使って効果的に表現する方法です。レトリック(rhetoric)ともいわれます。

 

  • 星々のような街の灯り

 

↑修辞法の比喩表現です。「たくさんの小さな点のように輝く街の灯り」と表現するよりも、洗練されて説得力もあります。

 

修辞法は、古代ギリシャのアリストテレスが集成した弁論術にルーツがあります。現代では、文章の表現技法として知られています。

 

なんとなくわかるけれど、すっきり理解はしていない…

そんな修辞法(レトリック)を、簡単に理解できるよう解説いたします!

 

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【意味】修辞法(レトリック)とは?簡単に解説

修辞法とは?言葉を巧みに使い効果的に表現する方法

修辞(しゅうじ)とは、言葉を美しく巧みに使い、効果的に表現することです。

修辞法(しゅうじほう)とは、修辞の法則・方法のことです。レトリック(rhetoric)ともいいます。

 

デジタル大辞泉には次の記載があります。[注1]

 

修辞 :言葉を美しく巧みに用いて効果的に表現すること。また、その技術。レトリック。

修辞法:修辞に関する法則や、修辞の方法

 

引用:小学館/デジタル大辞泉

 

例文で確認してみましょう。

 

【例文:修辞法】

彼女は花のような笑顔を僕に向けた。

 

例文の「花のような」は、比喩(直喩法)という修辞法の一つです。

比喩は、ほかの物事を借りて表現することです。ここでは、「美しい笑顔」であることを「花」にたとえて表現しています。

詳しくは比喩の項目でご説明します。

 

ほかにも、修辞法には、さまざまな種類があります。

まずは一覧で、その後、代表的な修辞法を具体的にご紹介します。

楽しみながら理解していただけるよう例文つきで解説いたします。

 

[注1]デジタル大辞泉/小学館

 

レトリックの起源は古代ギリシャ

修辞法の起源は古代ギリシャ

レトリック(rhetoric)の起源は古代ギリシャです。

語源はラテン語のレトリカ(rhetorica)→古典ギリシャ語レトリケ(rhetorike)です。

弁論や話し方を意味します。

 

古代ギリシャでは、演説、議論、座談など、弁論する機会が多く、説得力を持つためのスキルとして、レトリックが考案されました。

レトリックが体系化されたのは前4世紀です。「修辞学」として、アリストテレスによって体系化されました。[注2]

 

修辞学 しゅうじがく

ラテン語rhetoricaの訳語で、修辞法、美辞学ともいう。元来は古代ギリシア・ローマにおける口頭散文の表現をさしたので、この意味では雄弁術、弁論術、弁辞学などの約後も用いる。

〈略〉

前4世紀、アリストテレスの『修辞学』で初めて体系化された。

 

引用:小学館/日本大百科全書(ニッポニカ)

 

後に、文章の表現技法へと意味が変化します。

 

[注2]小学館/日本大百科全書(ニッポニカ)

 

修辞法(レトリック)は何のために使うのか?

それでは、修辞法(レトリック)は何のために使うのでしょうか。

修辞法を用いて、文章に技巧を凝らすことは、2つの効果をもたらします。

 

【修辞法の効果】

  1. 説得力が増す
  2. 表現が洗練される

 

例文で確認してみましょう。

 

【例文:修辞法の効果】

修辞法を使わない文章

とても疲れた。

修辞法(誇張法)を使った文章

死ぬほど疲れた。

 

修辞法を使うほうが、文章の説得力が増すのがわかります。

 

もう一つ見てみましょう。

 

【例文:修辞法の効果】

修辞法を使わない文章

カワセミが飛んだよ。

修辞法(倒置法)を使った文章

飛んだよ、カワセミが。

 

修辞法を使うほうが文章が印象的になります。

 

このように、修辞法は、文章に説得力を持たせたり、表現を洗練させたりする効果があります。

 

修辞法(レトリック)の効果的な使い方は?

それでは、修辞法をたくさん使えば上質な文章が書けるのかというと、そんなに単純ではありません。

修辞法は、使い過ぎると、まわりくどくなったり、意味がわかりにくい文章になったりします。

 

【例文:修辞法を使い過ぎた文章】

空が泣いているから、疾風のように君を追いかけ、傘を差し出して、そっと見つめた、バラのような頬を。

 

例文のままでは、何のことかわからず、陳腐な印象もあります。

修辞法を「ここ!」という部分に絞ってみます。

 

【例文:修辞法を適切に使った文章】

雨が振り出したから、君に駆け寄り、傘を差し出して、そのバラのような頬をそっと見つめた。

 

修辞法の使用箇所を絞り、適切に使うほうが表現が洗練されます。伝えたいことも伝わります。

 

修辞法を効果的に使うなら、次のポイントに気をつけましょう。

 

【修辞法を効果的に使うためのポイント】

  1. 適切な箇所で使う
  2. 使い過ぎない

 

【一覧表】修辞法の分類

修辞法は種類がたくさんあります。

まず、代表的な修辞法を一覧表で確認しましょう。

 

【修辞法:レトリック(rhetoric)一覧表】

 

・比喩(ひゆ)

直喩法(ちょくゆほう)

隠喩法(いんゆほう)

換喩法(かんゆほう)

提喩法(ていゆほう)

・誇張法(こちょうほう)

・列叙法(れつじょほう)

・対句(ついく)

・擬人法(ぎじんほう)

・擬態法(ぎたいほう)

・緩叙法(かんじょほう)

・倒置法(とうちほう)

 

このほかにも、倒置法にはさまざまな種類があります。

代表的な修辞法について、詳しく見ていきましょう。

 

比喩(ひゆ)

比喩の4つの種類(直喩・隠喩・換喩・提喩)

比喩(ひゆ)は、ある物事を、それに共通項のあるほか物事を借りて表現することです。

たとえば、「氷のような眼差し」というのは、比喩のなかの直喩法という表現です。

比喩のなかに、次の分類があります。

 

  • 直喩法(ちょくゆほう):シミリー(simile)
  • 隠喩法(いんゆほう): メタファー(metaphor)
  • 換喩法(かんゆほう):メトニミー(metonymiy)
  • 提喩法(ていゆほう):シネクドキ(synecdoche)

 

一つひとつ見ていきましょう。

 

直喩法(ちょくゆほう):シミリー(simile)

直喩法(ちょくゆほう)シミリー(simile)

 

まずは、直喩法です。

直喩法(ちょくゆほう)は、「まるで〜ようだ」「〜みたい」「ごとし」「似たり」などの言葉を使い、2つの物事をたとえて表現する方法です。

 

【例文:直喩法】

王女は、まるで雪のような肌をしている。

母は、鬼みたいな形相で待っていた。

少年のごとき足取りで向かう。

 

「AのようなB」「AみたいなB」などを書くことで、AをBにたとえていることがすぐわかります。

 

ちなみに、近現代の西洋では、直喩法は洗練されているとはみなされず、直喩より隠喩が好まれる傾向もあります。

次に、隠喩法も見ていきましょう。

 

隠喩法(いんゆほう):メタファー(metaphor)

隠喩法(いんゆほう):メタファー(metaphor)

 

隠喩法(いんゆほう)は、比喩の一つです。メタファー(metaphor)ともいわれます。

隠喩法も、2つの物事をたとえて表現する方法ですが、「〜ようだ」や「〜みたい」などの言葉を使いません。

「〜のよう」などと、たとえていることを明示せず、文脈からたとえであるとわかるよう表現します。

教養や理解力がないと理解できないこともあるためか、欧米では、直喩法よりも洗練された表現であると考えられてもいます。

 

バルザック「谷間の百合」の一節を見てみましょう。[注3]

彼女は、もうあたなもご存じのとおり、自分では何ひとつ知らないうちに、すでに”谷間の百合”だったのです。彼女はその谷間で、空に向かって生え、あたりをその美徳の香りで満たしているのでした。

引用:バルザック「谷間の百合」

 

↑主人公の想い人である伯爵夫人について語られている文章です。

伯爵夫人を「谷間の百合」にたとえています。白百合には、美しさや美徳のイメージがあります。読み手の無意識に共有されるイメージを巧みに引き出し、伯爵夫人がどのような存在なのか表現しています。

 

それでは、隠喩を、一般的な例文で確認してみましょう。

 

【例文:隠喩法(いんゆほう)】

私たちは人生の旅人にすぎない。

彼は私の右腕だ。

いつから会社のになった?

頭が真っ白になった。

娘の笑顔は私の太陽だ。

次の世代へバトンは渡された。

彼は歩く辞書だ。

 

隠喩法には、抽象的な状態を具体的に示したり、朴訥な文章を洗練させたりする効果があります。

 

[注3]バルザック「谷間の百合」

 

換喩法(かんゆほう):メトニミー(metonymiy)

換喩法(かんゆほう)メトニミーとは

 

換喩法(かんゆほう)は耳慣れない方が多いのではないでしょうか。

でも、難しく考えなくて大丈夫です。

換喩法とは、ある物事を、その物事と深い関係のある物事に置き換えて表現する方法です。

換喩法を用いた有名な一節があります。[注4]

 

ペンは剣より強し

The pen is mightier than the sword

 

「ペンは学問や言論」を、「剣は武力や戦争」を指しています。

まさに換喩法、という文章です。

このように、関連した物事に置き換えた表現が換喩法です。

 

それでは、換喩法をさまざまな例文で確認して理解を深めましょう。

 

【例文:換喩法(かんゆほう】

永田町の論理だ。(永田町→政界)

ホワイトハウスの意向です。(ホワイトハウス→アメリカ政府)

筆を折る。(→文筆活動をやめる)

ハンドルを握る。(→運転をする)

 

ほかにも、「菊のご紋」が皇室を指すなど、換喩の表現はよく使われています。

商売がはやらず、さびれている様子を「閑古鳥が鳴く」と表現することもあります。

 

[注4]エドワード・ブルワー=リットン「リシュリューあるいは謀略」

 

提喩法(ていゆほう):シネクドキ( synecdoche)

提喩法(ていゆほう)とは、全体で部分を、または部分で全体を示す表現方法です。

次の表現はよく使われている提喩法です。

 

  • 花見に行く。

 

桜見物を花見と表現します。「花(全体)」が「桜(部分)」を示しています。これが提喩法です。

 

また、旧約聖書に有名な一節があります。[注5]

 

人はパンのみに生くるものにあらず

(旧約聖書 申命記第八章)

意味:人は物質的満足を唯一の目的として生きるものではなく、精神的満足も求めるものである

 

パン(部分)は食べ物(全体)、物質的満足(広義)を表します。

 

それではほかの提喩法も、例文で確認してみましょう。

 

【例文:提喩法(ていゆほう)】

親子丼が美味しい。(親子→鶏と卵)

ラッパを吹く。(ラッパ→トランペット)

お茶でも飲みに行きましょう。(お茶→飲み物全般)

もう年だから腰が痛む。(年→高齢の年代)

 

換喩との違いがわかりにくと感じるかもしれません。

違いをすっきりさせましょう。

 

 

【換喩と提喩の違い】

  • 換喩(かんゆ):類似性のある別のもので表す(ペンと学問)
  • 提喩(ていゆ):同じ種類の上位・下位の関係にある別のもので表す(例:パンと食べ物)

 

上記のように考えれば簡単です。

 

[注5]旧約聖書/申命記第八章

 

誇張法(こちょうほう)

誇張法

誇張法(こちょうほう)は、物事を実際よりも大げさに述べることにより、強調する表現です。

 

  • 猫の額ほどの庭

 

上記は、「非常に狭い庭」を表現する言葉です。

実際に猫の額ほど狭い庭のわけはありませんが、「それほどまでに狭い」「本当に狭い」と強調したい気持ちは伝わります。

 

太宰治の作品に、心情を強調した表現があります。

 

彼はカツレツをきざんでいた。

〈略〉

完璧の印象。傑作の眩惑。これが痛かった。声たてて笑はうか。ああ。顔を伏せたままの、そのときの十分間で、彼は十年も年老いた。

引用:太宰治「晩年」

 

実際には、カツレツをきざむ十分間で十年年老いることはありません。大げさそのものです。しかし、それほどまでにどうしようもない心情を表現しています。

 

一般的な例文で確認してみましょう。

 

【例文:誇張法(こちょうほう)】

死ぬほど疲れた。(→すごく疲れた)

天地がひっくり返ってもあり得ない。(→絶対ない)

一人娘は目に入れても痛くない。(→一人娘はとてもかわいい)

息もつかせぬ展開。(→次々に物事が進行する展開)

 

例文の「死ぬほど疲れた」は、中国語にも同じ表現があり、日常的に使われています。

 

  • 累死了 lei si le(死ぬほど疲れた=とても疲れた)

 

誇張法が、古今東西、馴染みのある表現なのがわかります。

誇張表現は、日常的によく使われる表現です。状態や心情をより的確に伝えるために使われます。

 

列叙法(れつじょほう)

列叙法

列叙法(れつじょほう)とは、ある特定の関連する物事を、立て続けに並べて書く表現です。

言葉を次々と積み重ねることで、強調する効果があります。

 

列叙法のなかに、列挙法(れっきょほう)漸層法(ぜんそうほう)も含みます。[注6]

列挙法とは、同じレベルの言葉を並べて書いていく表現です。

漸層法は、関連する言葉を重要性が増すように並べていく表現です。

 

列挙する表現は、古典の枕草子にも見られます。

ありがたきもの。舅にほめらるる婿。また、姑に思はるる嫁の君。毛のよく抜くる銀の毛抜。主そしらぬ従者。つゆのくせなき。かたち心ありさますぐれ、世にふる程、いささかの疵なき

清少納言「枕草子」第72段ありがたきもの

 

ありがたきもの(めったにないもの)を次々と列挙していくことで、小気味よく印象に残ります。リズムよく列挙していくのはさすが清少納言です。

 

これに対し、漸層法は、言葉をだんだん盛り上がるような形式で配列します。

夏目漱石「京に着ける夕」に次の表現があります。少し長いのですが見事に言葉を積み重ねていく表現です。

夢のうちに此の響きを聞いて、はっと目を醒ましたら、時計はとくに鳴り已んだが、頭のなかにはまだ鳴っている。しかも其の鳴り方が、次第に細く、次第に遠く、次第に濃かに、耳から、耳の奥へ、耳の奥から、脳のなかへ、脳のなかから、心の底へ浸み渡つて、心の底から、心のつながる所へで、しかも心の尾いて行く事の出来ぬ、はるかなる国へ抜け出して行く様に思はれた。

夏目漱石「京に着ける夕」

 

列叙法は、スピーチなどでも使われます。「1つ目、2つ目、3目」と、リズムよく言葉を重ねる表現です。

 

[注6]参考:佐藤信夫「レトリック感覚」講談社学術文庫

 

対句(ついく)

対句

 

対句(ついく)とは、二つの句を相対して並べ、印象を強める表現です。

 

月に叢雲(むらくも)、花に風

 

上記は、よいことには差し障りが多いことのたとえです。

対照的な句を並べることで印象深くなります。

逆の意味を並べることと勘違いされがちですが、そうではなく、同じ組み立てで対応する語句を並べます。[注7]

 

一般的に使われる対句を例文で確認しましょう。

 

 

【例文:対句(ついく)】

空は青く、雲は白い

おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。

日が沈み、月が登る

 

[注7]ベネッセ教育情報サイト/ 中学/国語/【短歌・俳句】対句(ついく)の見分け方

 

緩叙法(かんじょほう)

 緩叙法(かんじょほう)とは、事柄を直接表現せず、遠回しに表現する方法です。

遠回しに表現することで、言外の意を想像する余地を残します。

 

  • 1人でも悲しくはない

 

単に「1人でも平気だ」と述べるよりも、複雑な気持ちが表現されます。

 

例文で確認しましょう。

 

【例文:緩叙法(かんじょほう)】

そう思わぬではない(まあ、そう思う)

彼女の姿が目に焼きついて離れない(ずっと彼女を想っている)

おせっかいな奴だ(感謝している)

あなた、運がいいわね(予定が合う)

 

遠回しな表現なので、前後の文脈で意味を判断します。

 

擬人法(ぎじんほう)

擬人法と(ぎじんほう)とは、人ではないものを、人間のように扱う表現です。

 

  • 鳥が歌う

 

鳥は鳴くのですが、人のように「歌う」と表現することで、詩的な効果があります。

 

ドイツ語にも次の表現があります。

  • Der Vogel singt (鳥が歌う)

 

擬人法が、日本語ではない言語でも、好まれて使われる表現であるのがわかります。

 

【例文:擬人法(ぎじんほう)】

アレクサに聞く

空が見守ってくれる

冬の足音がする

風が頬を撫でる

 

人ではないものを人にたとえて表現することで、文章に温かみや親しみも生じます。

 

擬態法(ぎたいほう)

擬態法(ぎたいほう)は、物事の様子を擬態語(ぎたいご)や擬音語(ぎおんご)を使って表現する方法です。

 

擬態語 様子や状態 にこにこ じろじろ キラキラ そよそよ ふわふわ くるくる
擬音語 物音(声) ワンワン ニャーニャー ブーブー ガチャン チリーン

 

次の場合に使うと効果的です。

 

  • 平坦な文章にメリハリをつけたいとき
  • 長い文章を短くしたいとき

 

例文で確認してみましょう。

 

【例文:擬態法】

擬態法を使わない文章

生活に瞑想を取り入れることで、不快で高ぶった神経を鎮めて熟睡できます。

擬態法を使った文章

生活に瞑想を取り入れることで、イライラを鎮めてぐっすり眠れます。

 

擬態法を取り入れることで、メリハリのある伝わりやすい文章になります。

 

倒置法(とうちほう)

倒置法(とうちほう)は、文章の語順を通常とは逆にして、印象を強める表現です。

 

通常:  カワセミが飛んだよ。

倒置法: 飛んだよ、カワセミが。

 

倒置法を使うことで文章が印象的になります。

文学的な表現、情緒的な表現に適しています。

 

倒置法を例文で確認しましょう。

 

【例文:倒置法(とうちほう)】

信じている、君を。(君を信じている)

どこへ行くのか、君は。(君はどこへ行くのか)

一緒にいよう、最後まで。(最後まで一緒にいよう)

 

倒置法は「ここぞ」という部分に絞って使うと効果的です。

 

記事ブログに、私が解説した倒置法の記事があります。倒置法についてはこちらをぜひご覧ください↓

倒置法とは?3つの効果と注意点【例文つきで簡単解説】

【古文】百人一首・短歌にみる修辞法(レトリック)

短歌(和歌)にも修辞法はあります。

趣ある表現のために効果的に使われています。

 

掛詞(かけことば)

枕詞(まくらことば)

序詞(じょことば)

縁語(えんご)

本歌取り(ほんかどり)

体現止め(たいげんどめ)

見立て(みたて)

折り句(おりく)

句切れ(くぎれ)

対句(ついく)

 

 

例で確認しましょう。

【万葉集】

あしひきの 山鳥の尾の しだり尾の ながながし夜を ひとりかも寝む

柿本人麻呂

現代語訳:山鳥の垂れ下がった尾のように長い長い夜を、(想い人に逢えずに)ひとりでさびしく寝ることだろう

 

【あしびきの】山に関係する枕詞

【山鳥の尾のしだり尾の】長々し夜を導き出す序詞

【長々し夜を】「長し」を重ねて強調

 

このように、短歌の修辞法は、作者の想いを効果的に伝えるために使われます。

修辞法を知ると、短歌の表現をより味わえるようなり、楽しみが広がります。

あまり難しく捉えず、言葉遊びとして覚えてみてはいかがでしょうか。

 

【英語】英語にもある修辞法:rhetoric(レトリック)

英語の修辞法はrhetoric(レトリック)です。

英和辞典には次の記載があります。[注8]

【ジーニアス英和大辞典】

rhetoric

1a修辞学、修辞法;(昔の雄弁術)

b特別な効果をねらった言語表現、レトリック

 

英語のrhetoricには、誇張や説得力などの意味もあります。

 

それでは、英語の修辞法の中から、比喩表現を例文で見てみましょう。

 

【例文:英語の比喩表現】

Every family has a black sheep.

 

直訳:全ての家族に黒い羊がいる

意味:どの家族にも厄介者はいる。

 

「black sheep」は黒い羊です。英語では、黒い羊は「厄介者、のけ者」を表します。

羊はたいてい白色ですが、時折、黒い羊も生まれます。しかし、黒い羊毛は染めることができないため、羊飼いにとっては好ましくない存在でした。このことから、「black sheep:黒い羊」は群れの厄介者やのけ者を意味する表現として使われるようになりました。

つまり、英語の修辞法の隠喩法(メタファー)です。

 

もう一つ、例文を見てみましょう。

 

【例文:英語の比喩表現】

My son is 3years old. He is nightmare

 

直訳:私の息子は3歳。彼は悪夢だ!

意味:私の息子は3歳。彼はやんちゃで大変だ!

 

例文の場合、3歳の息子がやんちゃであることを、「彼は悪夢だ!」と表現しています。

わかる方にはよく伝わる表現です。

 

英語でも、修辞法は日常的に使われているのがわかります。

 

[注8]ジーニアス英和大辞典/大修館書店

取材記事代行屋取材記事代行屋

修辞法(レトリック)を意識してみると広がる世界

とくに意識しなくても修辞法は日常的に使われています。

「〜法」という名前や技法をご存知なくても、上手に使いこなしている方も多いのではないでしょうか。

それでも、修辞法を少し意識してみることは、文章への関わりをより豊かにしてくれます。

修辞法を難しい専門知識として捉えるのではなく、こちらでご紹介したように、文章を知る簡単な手がかりのように楽しんでいただけたらと思います。

文学作品やアーティストの詩に、どのような技巧が凝らされているのか理解できると、なぜその文章がいいと思うのかわかるようになります。

ご自身でお書きになる場合にも、レトリックを駆使する楽しみが見つかるのではないでしょうか。

記事がお役に立てば幸いです。

 

【参考文献】

佐藤信夫「レトリック感覚」講談社学術文庫

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