擬人法とは?3つの種類と効果を解説【例文つき】

擬人法の意味と種類と効果と使い方を例文で解説

擬人法は、人間ではないものを、人間に見立てて表現する方法です。修辞法(レトリック)の一つです。

 

  • りんごの枝で 小鳥が歌う

 

「小鳥が歌う」は擬人法です。

小鳥は「鳴く」のですが、小鳥を人間に見立てて「歌う」と表現しています。小鳥の鳴き声がかわいらしい「歌声」となって詩的にイメージされます。楽しい春の訪れが伝わります。

このように、擬人法は、文章に親しみや詩的な効果をもたらしたいとき、強調したいときなどに使います。

今回は、擬人法について、意味、種類、効果、使い方などをご説明します。

 

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【意味】擬人法(ぎじんほう)とは?

擬人法の意味とは

擬人法(ぎじんほう)とは、人間ではないものを人間に見立てて表現する方法です。

修辞法(レトリック)の代表的技法の一つです。活喩法(かつゆほう)ともいいます。

 

擬人法について、デジタル大辞泉には次の記載があります。[注1]

【デジタル大辞泉】

ぎじんほう【擬人法】

人間以外のものを人間に見立てて表現する修辞法。「鳥が歌う」「風がささやく」の類。

 

日常生活でよく使う擬人法に、次の表現があります。

 

  • ペンを走らせる

 

実際にペンは走りません。ペンを人にたとえて、猛スピードで書くさまを表現しています。

「スラスラと書く」「すごいスピードで書く」と述べるよりも、「ペンを走らせる」と擬人法で表現したほうが、すんなり伝わります。

このように、擬人法は日常生活でも自然に使われている表現です。

 

[注1]小学館/デジタル大辞泉

 

【種類】擬人法の3つの種類

擬人法の3つの種類

 

擬人法には大きく分けて、次の3つの種類があります。

 

  1. 動作を表現する擬人法
  2. 性質を表現する擬人法
  3. 状態(外観)を表現する擬人法

 

それぞれを例文で確認してみましょう。

 

動作

動作の擬人法は、人間でないものの動作を、あたかも人間であるかのように表現します。

 

【例文:擬人法(動作)】

擬人法 通常
鳥が歌う 鳥が鳴く
木の葉がささやく 木の葉がかすかな音を立てる
落ち葉が舞う 落ち葉が風に吹かれて空中を旋回する
空が泣いている 雨が降っている
大地が怒りに震えた 地震がきた
風が頬を撫でる 風が頬に当たりながらそっと吹きぬける
ペンを走らせる スラスラと書く

 

動作の擬人法では、主語は人間ではありませんが、述語に人間の動作であるかのような動詞が使われています。

たとえば、「木の葉がささやく」では、木の葉が本当に小さな声で話すわけではありません。木の葉が風に吹かれてかすかな音を立てる様子を表現しています。

 

性質

性質の擬人法は、人間ではないものの性質を、あたかも人間の性質のように表現します。

 

【例文:擬人法(性質)】

擬人法 通常
このパソコンは気難しい このパソコンは操作が難しい
神経質な掃除機 取り扱いに注意が必要な掃除機
気のいい 扱いやすく乗り心地が良い
このお掃除ロボットはお利口 このお掃除ロボットは性能が良い
ブルーレイレコーダーがバカになった ブルーレイレコーダーが壊れた
頑固な錠前 頑丈な錠前

 

性質の擬人法では、動作主は無生物ですが、その性質をあたかも人間であるかのようにたとえて表現します。

たとえば、「このお掃除ロボットはお利口だ」という文章では、動作主が機械であるのに対して、その性質を人間のように表現しています。

 

  • 動作主:お掃除ロボット(機械)
  • 性質: 利口(人間の性質に使う表現)

 

「利口」は、人間(あるいは生物)の頭がよい性質や賢い性質を表す言葉です。

お掃除ロボットにあてはめることで、お掃除ロボットの性能の良さを表現しています。

「このお掃除ロボットは性能が良い」と通常の表現をするよりも、「このお掃除ロボットはお利口だ」と表現したほうが、より親しみがあり表現している人のお掃除ロボットへの満足感や愛着も伝わります。

 

状態(外観)

状態の擬人法は、人間ではないものの状態や外観を、あたかも人間であるかのように表現します。

 

【例文:擬人法(状態・外観)】

擬人法 通常
その小さなピンク色のバラは少女のようだ その小さなピンク色のバラは可憐
公爵夫人のような猫 ゴージャスで威厳のある
まるで教授のようなミミズク 賢そうなミミズク
白い百合は貴婦人のように咲いていた 白い百合は気品がある様子で咲いていた
王者のようなライオン 風格のあるライオン

 

例文であれば、バラを「少女のよう」とたとえることで、「可憐」であることを表現します。

教授であれば賢そう、貴婦人であれば気品がある、など、誰にでもわかるイメージであることが大切です。

外見や状態について表現していますが、そのものが持つ性質にまでイメージが膨らみます。

 

【効果】擬人法を使うとイメージが伝わりやすい

擬人法の効果

 

擬人法を使うことには、次の効果があります。

 

  • イメージが伝わりやすい
  • 文章が生き生きする

 

例文で見てみましょう。

 

【例文:擬人法の効果】

通常の文章

春になる。りんごの白い花が開き、枝の上では鳥が鳴いている。

雪解け水が音を立てて小川となり、春風に吹かれて草花がかすかな音を立てる。

擬人法を使った文章

春がやって来る。りんごの白い花が開き、枝の上では鳥が歌っている

雪解け水がおしゃべりしながら小川となり、春風に吹かれて草花がささやく

 

擬人法を使うことで、文章が生き生きとしてイメージが伝わりやすくなるのがわかります。

通常の文章では、あくまで情景が描写されるだけですが、擬人法を使った文章では、春の訪れが持つ楽しげな雰囲気まで伝わります。

 

擬人法を使うと、文章に独特の躍動感が生まれます。単調になりがちな表現が生き生きとし、伝えたいイメージも伝わりやすくなります。

結果として、読み手を飽きさせず、惹きつけることができるでしょう。

 

【擬人法はこんなときに使おう】

強調したいとき

親近感を出したいとき

詩的な表現をしたいとき

躍動感を出したいとき

 

【注意!】擬人法と直喩・隠喩は違う

擬人法・直喩・隠喩の見分け方

 

擬人法とよく似ている表現に「比喩(ひゆ)」があります。

比喩にも細かい種類があります。とくに比喩のなかの「直喩(ちょくゆ)」「隠喩(いんゆ)」に注意が必要です。

 

まず、直喩と隠喩がどういうものか、例文で確認しましょう。

 

【例文:比喩(直喩と隠喩)】

直喩:「AはまるでBのようだ」

彼女はまるで白百合のようだ。

 

隠喩:「AはBだ」

彼女は白百合だ。

 

直喩は、「まるで〜のようだ」「みたい」などの言葉を使い、別の物事にたとえる表現です。

隠喩は、「まるで〜のようだ」「みたい」などの言葉を使わずに、別の物事にたとえる表現です。

 

紛らわしいのが次のような場合です。

 

  • その猫がソファでくつろぐ様子は、まるで公爵夫人のようだ。
  • その猫がソファでくつろぐ様子は、公爵夫人だ。

 

上の文章は、直喩や隠喩のようにも感じますが、擬人法です。

「公爵夫人」と、人間にたとえているため、直喩でも隠喩でもなく、擬人法なのです。

つまり、人間にたとえる=擬人化している表現は、「擬人法」です。

直喩や隠喩ととてもよく似ていますが、擬人化している表現は擬人法です。この違いを覚えておきましょう。

 

擬人法と直喩と隠喩の見分け方

擬人法と直喩と隠喩を見分けるポイントをご紹介します。

 

  1. 擬人化している→擬人法
  2. 擬人化していない→「まるで〜よう」「みたい」などを使ってたとえている→直喩法
  3. 擬人化していない→「まるで〜よう」「みたい」などを使わず、たとえている→隠喩法

 

まず、擬人化する表現が使われていれば、それは擬人法です。

 

【擬人法】

うちの猫はまるで王様みたいだ。

→猫を王様と人間にたとえて表現しているため、擬人法とわかります。

 

【直喩法】

うちの猫はまるで毛布のようにふわふわだ。

→擬人化はしていません。「まるで〜よう」を使ってたとえているため、直喩法とわかります。

 

【隠喩法】

うちの猫は毛布だ。

→擬人化はしていません。「〜のよう」「みたい」などを使わずにたとえているため、隠喩法とわかります。

 

少しややこしいと感じる場合は、「人間でないものに人間の特徴を持たせて表現しているのは擬人法」ということだけ覚えておきましょう。

 

【俳句】有名な擬人法の文章

有名な俳句の擬人法

 

それでは、俳句や詩に使われている擬人法を見てみましょう。

 

行く春や鳥啼き魚の目は涙

松尾芭蕉

 

涙を流すのは人間の動作なので、「魚の目は涙」は擬人法です。

この句の意味は、「春が過ぎ去るとき、鳥は啼き、魚は目に涙をためている」です。

春の別れの悲しみを詠んでいます。

 

もう一句、見てみましょう。

 

五月雨を集めてはやし最上川

松尾芭蕉

 

「五月雨を集めて」は擬人法です。

川は「雨を集めて」いるわけではありません。川の動作を擬人化して

表現しています。

この句の意味は、「梅雨の雨が流れ込み、勢いよく流れる最上川」です。

擬人法をシンプルに使いながら、その場の状況・情景がとてもよく伝わる句です。

 

【外国語】英語にもある擬人法

英語にも擬人法はあります。

人ではないものを人に見立てて表現します。

 

例文を見てみましょう。

 

【例文:英語の擬人法】

The roof groaned under the weight of the snow.

 

日本語:屋根は雪の重みでうめき声をあげた

意味:屋根は雪の重みでミシミシ音を立てた。

 

屋根がうめいている、という表現は臨場感があります。

 

もう一つ見てみましょう。

 

【例文:英語の擬人法】

My teddy bear gave me a big hug.

 

日本語:私のテディベアは私を強く抱きしめた

意味:テディベアがぎゅっとハグしてくれたように感じた。

 

テディベアが実際に人をハグしてくれるわけではありません。でも、テディベアが「私」を勇気づけてくれているのが伝わります。

 

英語だけでなく、ほかの外国語にも擬人法はあります。

ドイツ語の擬人法を一つご紹介します。

 

【例文:ドイツ語の擬人法】

Der Wald schläft.

 

日本語:森が眠る

意味:森が静まり返っている

 

夜が更けて森が静まり返っている様子を、擬人法を使って「森が眠る」と表現しています。

通常の文章よりずっと詩的な表現になります。

 

ご紹介したように、外国語にも擬人法は使われていて、文章の表現を豊かにしています。

 

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擬人法で文章表現が楽しくなる

擬人法は、人間ではないものに人間の特徴を持たせて表現します。

単調な文章に躍動感をもたせたり、イメージをわかりやすく伝えたりできます。

ときに詩的であり、ときにユーモラスでもある、とても楽しい文章表現の技法です。

ぜひ、想像を膨らませ、ペンを走らせてみてください。

 

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