形容動詞とは?形容詞や他品詞との見分け方3つのポイント

形容動詞と形容詞ほかの品詞との見分け方

形容動詞は、物事の状態や性質を表します。

  • 静かだ
  • きれいだ

 

形容詞形容動詞の違いがわからない…」

連体詞との見分け方がわからない…」

そんな紛らわしい品詞、と思われがちな形容動詞について、わかりやすく解説いたします。

 

なんだか難しそう、と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。

3つのポイントを押さえれば、ほかの品詞との見分け方も簡単です。

こちらで形容動詞についてサクッと理解しましょう。

形容動詞とは?

形容動詞とは

形容動詞とは、「静かだ」「にぎやかです」のように、物事の状態や性質を表す品詞です。

  • 月が きれいな 夜。
  • 海は 静かだ

 

形容動詞には次の性質と働きがあります。

【形容動詞の性質】

  • 終止形(言い切りの形)が「だ・です」
  • 活用する
  • 自立語(その語句だけで意味がわかる・その語句だけで文節を作れる)

 

【形容動詞の働き】

  • 単独で述語になれる
  • 単独で修飾語になれる
  • 主語になれる
  • 接続語になれる(接続助詞がつく)

 

形容動詞の性質と働きを、例文で見てみましょう。

【例文:形容動詞】

静かだ静かです。 (←終止形(言い切りの形)が「だ・です」で終わる)

 

景色が きれいだろ う

景色が きれいだっ た

景色が きれいだ

景色が きれいな とき

景色が きれい ならば (←活用する)

 

会場が なごやかだ。 (←単独で述語になる)

穏やかな 笑顔。 (←単独で修飾語になる)

正直な のが、末っ子です。(←助詞「の」「が」がついて主語になる)

彼女の性格は 穏やかだ が、ときに厳しい。(←接続助詞「が」がついて接続詞になる)

 

なんとなく、「これが形容動詞か」とおわかりいただけるかと思います。

文中で形容動詞かどうか簡単に確認したときには、下記3つがあてはまるか考えてみましょう。

 

  1. 物事の状態や性質を表している
  2. 終止形(言い切りの形)が「だ・です」で終わる
  3. ほかの語を修飾するときに「〜な」の形をとる

 

あてはまれば形容動詞と考えてよいでしょう。

 

形容動詞の一覧表

形容動詞の一覧

形容動詞とは何かという説明よりも、パッと見て知りたい!という方のため、形容動詞の一覧をご紹介いたします。

【形容動詞:一覧】

安心だ 明らかだ 温かだ 穏やかだ

きれいだ 健康だ 元気だ

幸せだ しずかだ 邪魔だ 十分だ 上品だ 親切だ 好きだ 健やかだ

大切だ 大丈夫だ 特別だ

なめらかだ にぎやかだ 熱心だ のどかだ

必要だ 暇だ 複雑だ 不便だ 下手だ 便利だ 変だ ほがらかだ

真面目だ 無理だ

有名だ

ラッキーだ

 

「きれい」は形容動詞

形容動詞と形容詞をわかりやすく見分ける

ちなみに、「きれい」は形容動詞です。

「い」がつくから形容詞と間違えがちですが、「きれい」は形容詞ではありません。[注1]

 

「きれい」は、形容動詞の語幹です。

終止形は「きれいだ・きれいです」の形をとります。

「あの花は とても、きれい」などのように、語幹だけで述語となる場合もありますが、基本の終止形は「だ・です」の形です。

きれいな花」「きれいな部屋」など、「」がついて名詞(体言)を修飾します。

 

「温かい」のように、語幹「温か」が同じで、活用の違いで形容詞と形容動詞に分かれる語句もありますが、「きれい」の場合は、形容詞の活用は当てはまりません。

たとえば、「温かい」の場合、仮定形は、「温かければ(形容詞・仮定形)」「温かならば(形容動詞・仮定形)」と、形容詞の活用も形容動詞の活用もできます。

しかし、「きれい」は、「きれいならば」はあっても、「きれいければ」とは言いません。形容詞ではないことがここからもわかります。

[注]ベネッセ教育情報サイト/中学国語【国語文法】「きれい」は形容詞?

 

形容動詞の活用

形容動詞の活用は2種類あります。

 

【形容動詞の活用表】

基本形 語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形
静かだ 静か だろ だっ

なら
静かです 静か でしょ でし です (です)
用法 〜ウ 〜タ

〜ナイ

〜ナル

言い切り 〜トキ 〜バ 命令

 

上の活用表のように、「だ」で終わる場合と「です」で終わる場合で、活用のしかたが異なります。

どちらも命令形はありません。「です」の場合の活用には、仮定形もありません。

 

形容動詞のわかりやすい見分け方3つのポイント

形容動詞はほかの品詞との違いがわかりづらく紛らわしいと感じる方が少なくありません。

「そもそも形容動詞ってどれのこと?」そんな声も聞かれます。

 

とくに形容動詞と混同しやすいのが形容詞連体詞です。

こちらで簡単に見分ける方法をご紹介いたします。

 

ポイント1. 形容動詞と形容詞の見分け方

形容動詞と形容詞の見分け方

形容詞は、物事の状態や人の感情を表します。

形容動詞ととてもよく似ていますね。

大きな違いは、形容詞は「青い」「嬉しい」のように、言い切りの形が「い」で終わることです。[注2]

 

  • 形容動詞:終止形(言い切りの形)が「だ・です
  • 形容詞: 終止形(言い切りの形)が「

 

また、形容動詞は活用の種類が2種類あるのに対し、形容詞は1種類です。

 

【形容動詞と形容詞】

形容動詞 形容詞
終止形

(言い切りの形)

「だ」 「です」 「い」
活用 2種類

「だ」の場合と

「です」の場合

1種類
名詞(体言)を

修飾するとき

「―な」 「―い」

 

上記を押さえておけば、すぐに見分けられます。

 

例文で確認してみましょう。

【例文:形容動詞と形容詞】

形容動詞

湖畔は とても 静かだ。 (←終止形(言い切りの形)が「だ」)

この野菜は 新鮮です。 (←終止形(言い切りの形)が「です」)

新鮮な 野菜 (「―な」がついて名詞(体言)を修飾)

 

形容詞

白い花が 美しい(←終止形(言い切りの形)が「い」)

美しい 人。(「―い」がついて名詞(体言)を修飾)

 

「この語は形容詞?形容動詞?」と迷ったら、まず、終止形(言い切りの形)で判断してみましょう。

さらに、名詞(体言)を修飾するときに、「―な」の形か「―い」の形かでも確認できます。

 

語幹が同じ形容動詞と形容詞:「暖かい」「柔らかい」

さて、形容動詞と形容詞には、語幹が同じで混同しやすいものがあります。

活用のしかたが違うことに注目しましょう。

 

【混同しやすい形容動詞と形容詞】

形容動詞 形容詞
暖かだ 暖かい
柔らかだ 柔らかい
細かだ 細かい
真っ白だ 真っ白い

 

語幹が同じ「柔らか」でも、形容動詞「柔らかだ」と、形容詞「柔らかい」があります。

 

形容動詞と形容詞は、活用が全く異なるため、活用で識別できます。

【柔らか・形容動詞の活用】

生地が 柔らかいだろ う

生地が 柔らかだっ た

生地が 柔らかだ

生地が 柔らかな とき

生地が 柔らかなら ば

 

【柔らか・形容詞の活用】

生地が 柔らかかろ う

生地が 柔らかかっ た

生地が 柔らかい

生地が 柔らかい とき

生地が 柔らかけれ 

 

活用の違いを例文で見てみましょう。

【例文:語幹が同じ形容動詞と形容詞の活用】

このドレスには 柔らかな 生地を使用している。(形容動詞・連体形)

このドレスには 柔らかい 生地を使用している。(形容詞・連体形)

 

もし 柔らかならば 食べようと思う。(形容動詞・仮定形)

もし 柔らかければ 食べようと思う。(形容詞・仮定形)

 

例文のように、形容動詞と形容詞は、どの活用形も同じ形になることはありません。

活用で識別しましょう。

[注2]記事ブログ/形容詞とは?表現力をアップさせる3つのポイント

 

ポイント2. 形容動詞と名詞+「だ」の見分け方

形容動詞と名詞の見分け方

見分けるのが紛らわしいのが、名詞+「だ」と、形容動詞です。

見分け方には、2つの方法があります。

  1. 「―な」の形になれば 形容動詞 / 「―な」の形にならなければ 名詞+「だ」
  2. 前に「とても」が入れば 形容動詞 / 「とても」が入らなければ 名詞+「だ」

 

例文で解説していきます。

【例文:名詞+「だ」と形容動詞の見分け方】

  1. 彼女は 先生だ
  2. 彼は 健康だ
  3. 重要なのは 健康だ

 

2の「彼は 健康だ」では、「健康な彼」と「健康な」の形になるため、形容動詞だとわかります。また、「彼は とても 健康だ」と、「とても」を入れることもできるため、やはり形容動詞だとわかります。

一方、1の「彼女は 先生だ」では、「先生な 彼女」とはなりません。そのため、形容動詞ではなく、名詞+「だ」であるとわかります。

3の「重要なのは 健康 だ」の場合、「重要なのは とても 健康だ」とはならないです。そのため、名詞+「だ」であるとわかります。

 

「―な」の形にできるかどうか考え、さらに「とても」が入るか、2つの方向から考えてみましょう。

 

ポイント3. 形容動詞と連体詞の見分け方

形容動詞と連体詞の見分け方

さて、連体詞形容動詞も、簡単な見分け方を知っておきたい品詞です。

連体詞は、「この方法」の「この」などのように、体言を修飾する言葉の仲間です。

連体詞は活用しない言葉で、形容動詞は活用する言葉という違いがあります。

 

形容動詞も連体詞も、名詞(体言)を修飾するため、紛らわしいと感じられます。

とくに紛らわしいのが次の3つの連体詞です。

 

【連体詞】

大きな 小さな おかしな

 

形容動詞も、「な」がついて名詞を修飾する働きがあるため、連体詞との区別を迷ってしまいます。

 

それでは、簡単な見分け方をご紹介いたします。

「だった」をつけて考えてみましょう

 

【形容動詞と連体詞の見分け方】

きれいな→きれいだった。→◯→形容動詞

静かな→静かだった。→◯→形容動詞

穏やかな→穏やかだった。→◯→形容動詞

 

大きな→大きだった。→×→連体詞

小さな→小さだった。→×→連体詞

おかしな→おかしだった。→×→連体詞

 

語幹に「だった」をつけて成り立つのが形容動詞。「だった」をつけて成り立たないのが連体詞です。

「大きだった」とは言わないですよね。

 

国語でよくある形容動詞の練習問題

確認のため、国語でよくある形容動詞の練習問題を解いてみましょう。

問題1

次の形容動詞の終止形(言い切りの形)を書きましょう。

  1. 明確な 説明 をしよう。
  2. 形容動詞の見分け方は 簡単でした。

 

答え

  1. 明確だ
  2. 簡単です

形容動詞の終止形(言い切りの形)は、「だ・です」で終わります。簡単ですね。

 

問題2

次の形容動詞の活用形を答えましょう。

  1. わずかな 水を 分け合う。
  2. 新鮮なら 買ってもよい。
  3. 暇で ないと できない。
  4. そのペンが 大切でし た。
  5. 姉のほうが 真面目だろ う。

 

答え

  1. 連体形(トキに連なる)
  2. 仮定形(バに連なる)
  3. 連用形(タ・ナイ・ナルに連なる)
  4. 連用形(タ・ナイ・ナルに連なる)
  5. 未然形(ウに連なる)

文章作成の際には「これは連体形で…」と考えることはありませんが、形容動詞を形容詞と見分ける際には活用を知っていると便利です。

 

問題3

各文の青色の語が、形容動詞なら◯、そうでなければ×と答えましょう。

  1. iPhoneを 便利に 使う。
  2. あなたは おかしな人 ですね。
  3. 学生が 熱心に 授業を聴いている。
  4. 大きな車を 運転する。

 

答え

  1. × (連体詞)
  2. × (連体詞)

語幹に「だった」をつけて成り立つのが形容動詞。「だった」をつけて成り立たないのが連体詞でしたね。

「おかしだった」「大きだった」とは言わないため、この2つは連体詞だとわかります。

 

英語には形容動詞がない

英語の品詞には、形容動詞はありません

そのため、外国人を対象に日本語を教える場合には、形容動詞は「ナ形容詞」という分類をします。

イ形容詞「長い 古い 冷たい」と、ナ形容詞「温かな 元気な 論理的な」といった分類です。

 

形容動詞を見分けると文章をより面白く理解できる

「形容詞」と比べると、やや存在の薄い「形容動詞」ですが、物事の状態や性質を表してくれる大切な品詞です。

ご紹介した見分け方を参考に、形容動詞を見つけてみてください。

品詞を理解できるようになると、文章をより面白く理解できます。

形容詞と思っていた言葉が形容動詞だったり、形容動詞だと思っていた言葉が連体詞だったりと、新しい発見があるかもしれません。

 

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