二重否定とは肯定を意味する表現!例文を使って徹底解説

二重否定とは否定を重ねて肯定を意味する表現

二重否定とは、一つの文章のなかで否定する言葉を2回使用し、肯定を表す表現です。

 

下記の文章は二重否定です。

  • 子どもでも、できないわけではない

少しわかりにくいな、と感じる文章ですね。

 

意味が同じ肯定文に書き直してみましょう。

  • 子どもでも、できる

言いたいことがスッキリとわかりやすくなります。

 

伝わりやすい文章を作成するなら、二重否定は避け、簡潔な肯定文を書くべきです。

ただし、どうしても二重否定を使用してニュアンスを伝えたい場合もあります。

そんな場合には、ご紹介する注意点を踏まえて二重否定を使用しましょう。

 

こちらでは、普段あまり意識しない二重否定について、基礎知識から使い方まで、わかりやすくご説明いたします。

二重否定とは一つの文章中で否定する言葉を2回重ねた表現

二重否定とは、一つの文章のなかで否定する言葉を2回重ねて使う表現のことです。

否定×否定で、肯定を意味する文章になります。

 

それでは詳しく見ていきましょう。

 

二重否定は、否定を2回重ねることで肯定の意味になる

二重否定の代表的な表現は強い肯定と曖昧な肯定

二重否定が肯定の表現であることを、例文を挙げて解説いたします。

【例文:二重否定で肯定を意味する文章】

その話を聞くと 私は 笑わずにはいられない

「笑わずにはいられない」は、「笑わず」「いられない」という否定を2回重ねた二重否定の文章です。

「私は笑う」という肯定文と同じ意味です。

ただし、ただ笑うという状態ではなく、

  • 「つい笑ってしまう」
  • 「こらえきれずに笑い出してしまう」

そんなニュアンスも含まれています。

もう1つ例文を見てみましょう。

【例文:二重否定で肯定を意味する文章】

子供の幸せを 願わない人はいない

上記の例文は、「願わない人」という否定の主語を、さらに「いない」と否定する、二重否定の文章です。

「○○しない人はいない」で、「皆、○○する」を意味します。

つまり、「子供の幸せを皆が願う」という肯定文です

 

このように、二重否定は、多くの方が普段の会話で自然に使っている、身近な表現方法です。

 

二重否定で強い肯定を表す

二重否定の代表的な表現として、「強い肯定」もあります。

例文で見ていきましょう。

例文:二重否定で強い肯定を表す文章】

こんなとき お酒を飲まずにはいられない

上記の例文は、「飲まず(飲まない)」という否定を、さらに「いられない」で否定しています。「お酒を飲む」という肯定文と同じ意味です。

ただし、こちらは、ただお酒を飲むという状態だけではなく、

  • 「すごく飲みたくなって飲んでしまう」
  • 「どうしても飲んでしまう」
  • 「絶対、飲む」

そんなニュアンスが含まれています。

つまり、二重否定を使用することで、強い肯定を表しています。

肯定文に直すなら、「こんなとき お酒をどうしても飲んでしまう」といった表現が適切でしょう。

 

例文をもっと見てみましょう。

【例文:二重否定で強い肯定を表す】

明けない夜はない

上記の例文は、「明けない夜」という否定の主語をさら「ない」と否定する二重否定の文章です。

「夜は明ける」という肯定文と同じ意味です。

 

こちらは、下記の強いメッセージを含んでいます。

  • 「どんなに暗い夜も必ず明ける」
  • 「いつか 絶対に夜明けが来る」

 

シンプルに「夜が明ける」という肯定文で表すよりも、「明けない夜はない」という二重否定を使うことで、強い肯定を表しています。

 

【例文:二重否定で強い肯定を表す】

命の危険にさらされる子ども達を 助けずにはいられない

上記の例文は、「助けず」という否定をさらに「いられない」で否定する二重否定の文章です。

「助ける」という肯定の意味を表します。

こちらも、下記のような強い肯定のニュアンスを含んでいます。

  • 「命の危険にさらされる子ども達を 何があろうとも助けてしまう」
  • 「命の危険にさらされる子ども達を 絶対に助けてしまう」

 

平易な肯定文ではニュアンスまで伝えきれないこともあるでしょう。小説のように、感情を巧みに表現したいのであれば、二重否定も選択してよいかもしれません。

しかし、わかりやすさを何よりも優先する記事作成においては、肯定は、肯定文で表すのが正解です。そのままスッキリ伝わることを優先させましょう。ニュアンスを伝えたいのであれば、肯定文を工夫してニュアンスを伝えましょう。

 

二重否定で曖昧な肯定を表す

二重否定では、強い肯定表現ばかりではありません。

肯定なのか否定なのかわからない曖昧な肯定を表す二重否定もあります。

記事作成においては、意味が曖昧で誤解を与える表現は避けるべきです。こちらでは、意味が曖昧なため避けたい二重表現を確認しましょう。

それでは、例文で見ていきます。

【例文:二重否定で曖昧な肯定を表す文章】

その解答は 正しくないこともない

上記の例文は、パッと読んで、正しいのか、正しくないのか、頭をひねってしまいます。

この二重否定の文章は、「正しくない」をさらに「ない」と否定することにより、「正しい」という肯定を意味します。

正しい、と言い切るよりは、下記のニュアンスを含んでいます。

  • 「おそらく正しいだろう」
  • 「だいたい正しいと思われる」

 

わかりやすく表現するなら、やはり下記のように肯定文で書くべきでしょう。

「その解答は おそらく正しいだろう」

 

もう1つ、例文を見てみましょう。

【例文:二重否定で曖昧に肯定する文章】

その予約は、キャンセルにならないとも限らない

キャンセルになるのかキャンセルにならないのか、なんとも曖昧な印象を受けますね。

この二重否定の文章は、「ならない」をさらに「限らない」と否定することにより、「キャンセルになる」という肯定を意味します。

キャンセルになる、と言い切るよりは、下記の曖昧なニュアンスを含んでいます。

  • 「おそらくキャンセルになるだろう」
  • 「キャンセルになるかもしれない」

曖昧なだけならよいですが、大切な情報を伝える文章で誤解があってはいけません。

ここは、「その予約はキャンセルになるかもしれない」と肯定文章で書いた方がよいでしょう。

 

ライティング業務で、わかりやすい文章を書くのであれば、やはり肯定文でスッキリ書くのがおすすめです。

 

こんな場面で二重否定は使われる

二重否定を使う場面を例文つきで解説

なぜ、意味がわかりにいのにも関わらず、二重否定を用いるのでしょう。

それは、二重否定を使うことで、微妙なニュアンスを表現できることによります。

とくに、会話の場面で二重否定は多く使われます

また、小説など、感情表現のある文章でも二重否定はどうしても欠かせない場面があります。

 

二重否定が使われる場面を1つずつ見ていきましょう。

 

肯定だが完全な肯定ではない

肯定はしているが、完全に肯定しているわけではない場面では、二重否定の出番です。

例文で見てみましょう。

【例文:肯定だが完全な肯定ではない二重否定】

私は 玉ねぎを 食べられないわけではない

上記の例文からは、「私は 玉ねぎを 食べられる」という意味が読みとれます。

しかし、食べられるという意味と同時に、「食べられるが 好きではない」というニュアンスも伝わります。

 

ニュアンスまで伝える肯定文に直すのなら、「私は 玉ねぎを 食べられるが 好きではない」が適切です。

 

 

それとなくやんわり伝える

他者へのアドバイスなど、それとなくやんわり伝えたい場面でも、二重否定を使います。

【例文:アドバイスをやんわり伝える二重否定】

そういう言い方は キツくないとはいえない

奥歯に物がはさまったような言い方ですね。

はっきり「キツイ」と言い切ってしまうと角が立ってしまうときには、このような二重否定を使って伝えることもあります。

二重否定にすることで、キツイという意味がやわらかく、「キツイんじゃいかな」ぐらいのニュアンスで伝わります。

ニュアンスまで伝える肯定文に直すのなら、下記のように直すとよいですね。

  • 「そういう言い方は 少々キツイのではないか」
  • 「そういう言い方は キツく響くかもしれない」

 

ほかにも、「あまりよくない」という事実を、それとなくやんわり伝えたい場面でも二重否定を使います。

【例文:ネガティブな意見をやんわり伝える二重否定】

この料理は 不味くないとはいえない

こちらも奥歯に物がはさまったような言い方です。

つまり「この料理は不味い」「この料理はあまり美味しくはない」と言っているのですが、二重否定のほうが、言いづらい気持ちまで表現できていますね。

 

含みをもたせる

二重否定を用いることで、「条件によってはしてもよい」という含みをもたせる場面もあります。

例文で見てみましょう。

【例文:条件次第という含みをもたせる二重否定】

私は その提案に、乗らないこともない

上記の文章には、「条件次第では、その提案に乗ってもよいが…」という含みがあります。

二重否定を使うことで独特の含みを表現できます。

 

意味だけを肯定文で表現すると「私はその提案に乗る」ですが、それではニュアンスは伝わりません。

ニュアンスまで伝えるなら下記のように少し工夫して肯定文に直すとよいでしょう。

  • 「私は その提案に 乗ってもよい」
  • 「私は その提案に 乗るかもしれない」

 

二重否定を避けるべき3つの理由

わかりにくい二重否定を避けるべき3つの理由

 

二重否定は話し言葉では自然に使われますが、文章では使わない方がよいとされます。

その理由をご説明いたします。

 

理由1. 二重否定は意味がわかりにくい

二重否定の文章はパッと見て意味がわかりにくいです。

何種類もの意味に解釈できてしまうこともあります。

 

次の例文で考えてみましょう。

【例文:意味がわかりにくい二重否定】

使用方法は 難しくないこともない

肯定文に直すなら、「難しい」ですが、読み手によって下記のように幾通りにも解釈が可能です。

  • 使用方法は 難しい
  • 使用方法は それなりに難しい
  • 使用方法は 少し難しい

 

また、そもそも、難しいのか難しくないのか、どちらなのかと首をかしげたくなるわかりにくさがあります。

こうした表現は読み手に負担をかけてしまうため、使用しないほうがよいでしょう。

 

理由2. 二重否定はまわりくどい

二重否定の文章は、表現がまわりくどい印象があります。

例文で見てみましょう。

【例文:まわりくどい二重否定】

その書類で 手続きができないわけはない

意味は、「手続きができる」という肯定を表していますが、手続きができるのかできないのか、もっとはっきり伝えてほしいと感じますね。

読み手にスラスラと理解してもらうためには、このような表現は避けるべきです。

 

理由3. 読み手に誤解を与える可能性

二重否定の文章は、読み手に誤解を与えてしまうこともあります。

例文を見てみましょう。

【例文:誤解されがちな二重否定】

来週は休校にならないとも限らない

上記は「休校になるかもしれない」という意味の文章です。

しかし、パッと見て、「来週は休校になる」「来週は休校にならない」のどちらかの意味に早合点する方もいるかもしれません。

大切なお知らせや、正確に伝えるべき情報を、このような二重否定で書くのはやめましょう。

 

どうしても二重否定を使う場合の2つのポイント

二重否定をわかりやすく伝えるポイント

記事作成においては、二重否定はできるだけ使わないでおきたいことはご説明いたしました。

しかし、どうしても二重否定でなければ伝えられないニュアンスもあります。文章を面白くするために使用したいときもあるかと思います。

 

二重否定は、使い方に工夫をすれば、読み手に理解しやすい使い方もできます。

こちらでは、文章でどうしても二重否定を使う際に、より伝わりやすくするためのポイントをご紹介いたします。

 

ポイント1. 二重否定を繰り返し使わない

二重否定をどうしても使うなら、1つの記事のなかで、1回か2回にとどめておきましょう。

その程度であれば、読み手をあまり疲れさせることなく主張を伝えられるでしょう。

 

もしも二重否定を多用してしまうとどうなるか例文で見てみましょう。

【例文:二重否定の多用】

現代社会にとって その仕事は 無駄ではないとはいえない

多くの若者が、その仕事を 毛嫌いせずにはいられない

それでも、その仕事を やらないわけにはいかない

そのため、多くの若者が 不満を言わないではいられない

たいへん、まわりくどく、ぼやけた印象になります。

 

文中で1回だけ、二重否定を使う文章に直してみましょう。

【例文:二重否定を1回に直した文章】

現代社会にとって、その仕事は 無駄とみなされることもある

多くの若者が、その仕事を 毛嫌いする

それでも、その仕事を やらないわけにはいかない

そのため、多くの若者が、必ず不満を言ってしまう

上記の文章では、一文だけ、二重否定を使っています。

この程度であれば、二重否定が上手に入って全体にメリハリをつけてくれます。

 

このように、二重否定を使用するなら、必要最低限を心がけましょう。

 

ポイント2. 文脈から意味をスッキリ判断できるように書く

二重否定の意味がスッキリわかるように前後の文を工夫するという書き方もあります。

 

例文で見てみましょう。

【例文:文脈で意味をスッキリ判断できる二重否定】

その映画はとても悲しい映画である

涙なしでは観ることができない

 

上記の二重否定では、先に「悲しい映画である」という情報を出してあるため、その後の二重否定もすんなり意味を理解できます。

 

もう1つ例文で見てみましょう。

【例文:文脈で意味をスッキリ判断できる二重否定】

彼女は美しくて有名である

この界隈で彼女を知らない人はいない

上記の二重否定も、先に「彼女は有名である」という情報を出してあるため、その後の二重否定も意味がハッキリわかります。

 

このように、文章中で二重否定を使用するのであれば、前後の文脈から、読み手が意味を理解しやすいように工夫するとよいでしょう。

 

【練習】二重否定をわかりやすい肯定表現に言い換える

それでは、つい使用してしまいがちな二重否定を、肯定表現に言い換える練習をしましょう。

二重否定のもつニュアンスを消さずに、上手に伝えられる肯定表現ができるとよいですね。

 

【練習1】

明日は 雨にならないとも限らない(二重否定)

明日は 雨になるかもしれない(肯定表現)

 

【練習2】

彼女の姿を 探さずにはいられない(二重否定)

彼女の姿を どうしても探してしまう(肯定表現)

 

【練習3】

そのやり方でも悪いわけではない(二重否定)

そのやり方でも、それなりによい(肯定表現)

 

【練習4】

条件次第では、譲歩しないこともない(二重否定)

条件次第では、譲歩してもよい(肯定表現)

 

外国語にもある二重否定

二重否定は日本語だけの表現ではありません。

外国語にも二重否定の表現が存在します。

さまざまな表現でニュアンスを伝えるのは、世界の言語に共通しているとわかります。

豆知識として知っておくと楽しいですよ。

【例文:英語の二重否定】

There was nobody who can not speak English.

英語を話せない人は誰もいなかった

 

上記の例文では、「nobody」「not speak」の2つの否定が入っています。

「その場の全員が英語を話せた」という肯定を意味します。

 

もう1つ見てみましょう。

【例文:英語の二重否定】

I never see that movie without crying.

あの映画は涙なしでは観られない

上記の例文は、「never」「without」の2つの否定が入っています。

「あの映画を観ると必ず泣いてしまう」という肯定を意味します。

 

このように、日本語だけではなく、英語や各国の言葉にも二重否定の表現があります。

 

二重否定はやめてシンプルに伝えよう

スラスラ伝わる文章を作成するなら、まわりくどい二重否定の表現はやめましょう

文章作成においては、読み手に負担をかけずに意味を理解してもらうことが大切です。

二重否定はわかりやすい肯定表現に言い換えましょう。

どうしても二重否定を使いたい場合には、記事を参考に、より伝わりやすい文章をなるよう工夫をしてみてください。

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