SEO対策は「より良いコンテンツを作る」というのが基本になりますが、その他にも細かい技術やポイントの積み重なりでサイトのドメインパワーに差が産まれます。
その中でも、この記事では検索エンジンに最適なURLの設定方法もポイントを5つご紹介します。
何気なく設定しているかもしれませんが、実はURLにもGoogleから推奨されている設定方法があります。
既存ページのURLの変更は推奨できませんが、これから作成するページのURLを設定する際にぜひ参考にしていただければと思います。
なお、この記事は、Googleの公式ページである「Search Consoleヘルプ」の内容をもとに、独自の見解等を加えて作成しております。
目次
1. HTTPS化(SSL化)する
最初のポイントはサイトをSSL化し、URLをhttpからhttpsに変更することです。
サイトのSSL化はURLの最適化というジャンルではありませんが、SSL化することでURLのプロトコルがhttpからhttpsに変更されます。
GoogleはWebサイトをSSL化することを推奨しており、Google chromeなどのブラウザではSSL未対応のページに警告が出されるようになっています。[注1]
また、GoogleはHTTPSをランクシグナル(検索順位を決定する1つの要因)に使用すると明言しています。[注2]
- GoogleがSSL化を推奨している
- 警告が表示されユーザーが離脱する可能性がある
- 検索順位にも影響する可能性がある
上記3つのポイントから、SEO対策のことを考えるとユーザーが情報を入力することが無いサイトでもSSL化し、URLをhttpsに変更するのは必須といえます。
なお、SSL未対応のサイトがSSL化した際には、ページ評価を引き継ぐためにもすべてのページをリダイレクトする必要があり、画像などのソースコードもhttpsに変更しなければいけません。
サイトがSSL化されているにもかかわらず、画像などのソースコードがhttpのままだと「混合コンテンツ」としてGoogle chromeでは警告が出てしまいます。[注3]
その他にも、注意しなければいけないポイントがありますので、導入作業はしっかりリサーチしたうえで慎重に作業しましょう。
2. wwwの有無は関係なし!ただしどちらかに統一!
様々なサイトを見ていると、httpsのあとにwwwがついているURLとついていないURLを見かけるかと思います。
wwwとはWorld Wide Webの略で、URLではホスト名と呼ばれる役割を持っており、ドメインとセットになることで、その際とはどこのサーバーに保管されている情報なのかがわかるようになります。
しかし、ホスト名は省略してもWebサイトにアクセスできるようになっているため、URLにwwwが含まれていなくても問題なく、SEOへの影響もありません。
しかし、wwwがついているURLとついていないURL、どちらともアクセスできる場合はSEOの観点では問題あります。
1つのページに1つのURLが基本とされており、2つ以上のURLがページについていると、Googleからの評価がそれぞれのURLに分散してしまう可能性があります。
また、最悪の場合では、同じ内容のページが異なるURLで存在することにより、重複コンテンツと認識されてしまうリスクも考えられます。
そのため、wwwのありなしはどちらでも構いませんが、どちらかに統一する必要はあります。
統一するには、.htaccessを利用して301リダイレクトを設定するか、Google Search Consoleを利用して設定する方法などがあります。
301リダイレクトやGoogle Search Consoleについては、下記の記事をご参照ください。
3. ユーザーにとってわかりやすいURLにする
SEO対策(検索エンジン最適化)というとどうしても機械的に検索エンジンを攻略していくようなイメージを持っている方がいます。
そういった見方もできないわけではありませんが、Googleはユーザーにより良い検索エンジンとして認識してもらえるよう、より良い検索体験をしてもらいたいと考えています。
そのため、サイトオーナーもGoogleに対して施策をおこなうのではなく、ユーザーに目線を向けるべき必要があります。
ユーザー目線でURLの最適化を考えたとき、どのようなサイト、どのようなページなのかがわかりやすいURLである方がいいといえます。
「URLなんて気にしないんじゃないの?」と思うかもしれません。
しかし、ランダムで設定された文字列のURLよりも、サイト名やページの内容がわかるようなURLの方がユーザーにとって使いやすいページであることは言うまでもありません。
Search Consoleヘルプのガイドラインでも、URLは以下のように推奨されています。
サイトの URL 構造はできる限りシンプルにします。論理的かつ人間が理解できる方法で(可能な場合は ID ではなく意味のある単語を使用して)URL を構成できるよう、コンテンツを分類します。たとえば、航空機(aviation)に関する情報を探している場合、http://en.wikipedia.org/wiki/Aviation のような URL であれば、見ただけで必要な情報であるかどうかを判断できます。http://www.example.com/index.php?id_sezione=360&sid=3a5ebc944f41daa6f849f730f1 のような URL 自体は、ユーザーの関心を引くことはほとんどありません。
Search Consoleヘルプ「シンプルな URL 構造を維持する」
ユーザーにとってわかりやすいURLとは、具体的に以下のようなポイントが挙げられます。
- 長すぎない
- 意味のある単語(英単語)を利用する
- -(ハイフン)を利用して単語を区切る
4. 階層と構造を最適化する
多くのサイトでは、トップページ>カテゴリ>個別ページという構造でサイトが構築されています。
例えば当サイトの人気ページ「倒置法とは?3つの効果と注意点【例文つきで簡単解説】」であれば
[トップページ>記事制作の基礎知識(カテゴリ)>記事]という構造になっており、これをディレクトリ構造といいます。
ディレクトリ構造は深くなるほどユーザビリティとクローラビリティが低下していきます。
URLにおいても、ディレクトリ構造ごとにURLが生成されているようにすると、階層が深くなるたびにURLが冗長化していくことになってしまいます。
仮に、先ほどの記事にたどり着くまでのカテゴリ構成が複雑で、
[トップページ>記事制作の基礎知識(大カテゴリ)>文法のルール(中カテゴリ)>日本語(小カテゴリ)>記事]となっていた場合を考えます。
ユーザーがトップページから記事までたどり着くまでには、4回のクリックが必要になり、加えてURLが階層ごとに生成されていると[http://記事制作代行.jp/kiji/rule/japanese/inversion-method/]と複雑になってしまいます。
Googleの推奨する、シンプルな URL 構造を維持するためにも、URL構造とディレクトリ構造はシンプルにしておく必要があるといえます。
5. おまけ:URLにキーワードを含める
最後に、URLに対策キーワードを入れるというポイントです。
Googleの社員であるJohn Mueller氏は「URLに含まれているキーワードが検索順位に与える影響は少ない」「とても小さいランキングファクターだ」と発言しています。[注4]
この発言を「URLにキーワードを入れるとSEO効果がある!」ととらえることも可能ですが、基本的にはそこまでSEO効果があるとは考えなくていいものと思われます。
しかし、URLにキーワードを含めることで、ユーザーはどのようなページなのかをイメージできるようになるため、わかりやすいURLにするためにキーワードを含めると意識するのがおすすめです。
6. まとめ
この記事では、SEOに効果的なURLの設定方法を解説しました。
改めてURLの設定方法のポイントをまとめると以下のようになります。
- SSL化してhttpsに対応する
- wwwの有無はすべてのページで統一させる
- ユーザーにとってわかりやすいURLにする
- 長すぎない
- 意味のある単語(英単語)を利用する
- -(ハイフン)を利用して単語を区切る
- URL構造を最適化する
- (キーワードを含める)
新規のページを公開するときや新規のサイトを制作するときには、上記の点を意識してURLを設定してください。
また、上記のポイントを反映するために既存サイトでURLを変更する際には細心の注意が必要です。
URLの設定は慎重におこなわなければ、最悪サイトが表示されなくなることや管理画面にログインできなくなる可能性もあります。
ノウハウを持ち合わせていない場合は、無理に自分や社内で変更しようとせず、知識を持っている業者に依頼することをおすすめします。
[注1]Search Consoleヘルプ「HTTPSでサイトを保護する」
[注2]ウェブマスター向け公式ブログ「HTTPSをランキングシグナルに使用します」
[注3]Google Security Blog「Making the Advanced Protection Program and Titan Security Keys easier to use on Apple iOS devices」(英字)
[注4]Google Webmasters「English Google Webmaster Central office-hours hangout」(YouTube・英語)